上手に会話をするコツの1つは、セリフです。
つまり、実際に発言したそのままの言葉です。
セリフを使って話をすると、そのときの様子を想像しやすくなる効果があります。
会話が下手な人は、話にセリフが登場しません。
たとえば、上司から厳しく叱られたことについて話をするとします。
「上司に厳しいことを言われた。悔しくて仕方なかった」
名詞・動詞・副詞・形容詞などの基本単語だけを使って、そのときの様子を説明します。
基本単語だけでも意味はわかりますが、抽象的であり、具体性に欠けます。
上司からどんな言葉で叱られたのかがわかりません。
悔しい気持ちとはいえ、度合いが不確かで曖昧です。
いまいち様子を想像しにくいのです。
会話が上手な人は、話に具体的なセリフが入っています。
「上司から『もたもたするな。しっかりしろ!』と叱られた。心の中では『負けてなるものか』と思い、悔しさで涙が出た」
セリフを含めて話したほうが、単語だけで説明するより、生々しい様子が伝わりやすくなるでしょう。
セリフを通して、そのときの感情や表情もイメージしやすくなります。
具体的なセリフがあれば、想像力によって、目の前で見ているような感じが出てきます。
そのときのセリフをきちんと覚えているなら、ぜひ会話に取り入れたい。
相手の頭の中では、具体的な様子が浮かんでいるはずです。