企業説明会では、企業が用意したプロモーションビデオを視聴することがあります。
企業側にとっては、ビデオを上映するだけですから、説明の手間が省けて楽です。
注目したいのが、このプロモーションビデオの内容です。
淡々と企業の説明がされているとは限りません。
中には、ビデオの完成度が高く、感動的な内容であることも少なくありません。
情緒にあふれる音楽とともに、地道な努力をする人たちの様子が映し出される。
そうした様子を見ていると、深く感動して、震えたり鳥肌が立ったりするものです。
もちろん感動するのはいいのですが、すべてありのままの現実を映していると受け止めるのは、注意が必要です。
感動は、音楽や撮影手法によっては、ある程度コントロールできる性質があります。
企業説明会で上映されるビデオも、現実より美しく表現されている場合があります。
ここで考えておきたいのは「少し誇張も入っている可能性がある」という点です。
応募者が採用担当者に誇張して話すことがあるように、採用担当者も応募者に誇張する場合があります。
企業研究は本来、興奮状態で行うものではなく、冷静状態で行うもの。
プロモーションビデオで感動するのはいいのですが、感動に流されるのではなく、一度落ち着くことが大切です。
企業の経営状況を見たり、先輩の実際の声を参考にしたりなど、現実に沿った情報を土台にしましょう。
プロモーションビデオは、あくまで参考の1つ。
現場の声や財務諸表など、現実の様子や数字をしっかり見たうえで、企業の実態を把握することが大切です。