私たちは「生きている」という表現をよく使います。
食べたり、体を鍛えたりなど、自分の意思や力で人生を進んでいるため、生きているような気がします。
しかし、本当に自分の力で生きているのかというと、誤解があります。
生きている状態の元をたどると、自分の力で行っていることは、ありません。
自分の意思と力で、仕事や勉強をしたりしますが、そうした表面的な話ではありません。
命に関わる、もっと根本的な部分です。
たとえば、心臓は、自分の力で動かしているわけではなく、勝手に動いていますね。
皮膚の新陳代謝も、自分の意思とは関係なく、勝手に行われています。
髪の毛も、自分の力で伸ばしているわけではなく、勝手に伸びています。
食事で食べたものも、胃や腸などによって、勝手に消化や吸収されます。
眠っているときは呼吸しますが、自分で意識をしているわけではありませんね。
命に関わるような重大なことほど、勝手に、行われています。
さらに元をたどると、私たちの体の設計図「DNA」に行き着きます。
DNAとは、人の体を作るための設計図です。
そんなDNAですら、人間が作ったり設計したりしたわけではありません。
私たちの原点をたどると、大いなる神秘的な力に気づきます。
生まれたときから当たり前のようにある命と肉体ですが、実際のところ「生かされている」という状態です。
このことがわかると、命に対する感じ方も変わるはずです。
ありがたく使わせていただきましょう。
生かされている、貴重な命なのです。