フルコースでお酒をオーダーするときには、3種類あります。
食前酒、食中酒、食後酒です。
個人が好きなものをオーダーすればいいのですが、テーブルマナーとして標準的な選び方があります。
「アルコール度数の弱いものから、徐々に強いものへと移行していく」というルールです。
食前酒は最も度数が低く、フルコースが進むにつれ、徐々にアルコール度数を上げていきます。
なぜかというと、それぞれのお酒の目的が異なるからです。
食前酒の目的は「食欲を駆り立てること」です。
徐々にアルコールが、心拍数を上げ、どきどきします。
前菜と一緒にいただくことで、メインディッシュへの期待が高まり、食欲が湧いてきます。
前菜は色鮮やかなものが定番ですが、食前酒も色鮮やかなものが多いでしょう。
度数の低い食前酒としては「シャンパン」「シェリー」「カクテル」「ベルモット」などが代表的です。
食中酒の目的は「料理を引き立てること」です。
魚料理には白ワイン、肉料理には赤ワインを選ぶのが基本です。
そうすることで、料理の味が引き立ち、よりおいしくいただくことができるのです。
食中酒としては「白ワイン」「赤ワイン」「ロゼワイン」が代表的です。
食後酒の目的は「消化を助けること」です。
アルコール度数の強いお酒は、胃液の分泌を促す働きがあり、食後の消化がスムーズになります。
また、血管が膨張して血流が活発になり、脂肪燃焼を助けます。
度数の強い食後酒としては「ブランデー」「ウイスキー」「ジン」「リキュール」が代表的です。
さて、ここで上げたお酒の選び方は、あくまで一般的な例です。
お酒が苦手という人は、最後までアルコール度数の低いものにしましょう。
もしくは、無理にアルコール類をオーダーする必要もありません。
逆にお酒の好きな人なら、最初から度数の強いものを選んでもいいでしょう。
フルコース料理を最も楽しめるよう、最適なお酒の選び方を発見していきましょう。