出会いで一番緊張するのはいつでしょうか。
相手の存在を知った瞬間でしょうか。
会うことが決まった瞬間でしょうか。
相手と会っている最中でしょうか。
たしかにどれも緊張する場面ですが、一番緊張する場面は別のところにあります。
「会う直前」なのです。
会う直前ほど、緊張が高まる瞬間はありません。
会う直前は、心臓がばくばく高鳴ります。
「どんな人なのだろう」
「失礼があったらどうしよう」
「どんな話をしようか」
不安、緊張、恐怖といったさまざまな感情が心の中を駆け巡ります。
あれこれ考えているうちに、体が震えてきます。
額から変な汗が出始めます。
さっきトイレに行ったばかりなのに、なぜかまた行きたくなります。
緊張しすぎてふらふらします。
ふらふらしすぎて、今度は意識がぼんやりしてきます。
相手が憧れの人や目上の人であれば、ますます緊張もエスカレートします。
会う直前の緊張ほど苦しいものはありません。
一番つらくて、一番苦しいのです。
大きな山場は最初にあります。
逆に言うと、会う直前の緊張さえ乗り越えれば、後は楽になるのです。
山の峠を越えるようなものです。
山の峠を越えたら、後は下り坂しかありません。
実際に会った直後から、だんだん緊張がほぐれていきます。
言葉を交わすにつれて打ち解けた雰囲気になり、リラックスしてきます。
会話を終えてお別れをするころには、もっと楽になっているでしょう。
「出会いで一番緊張するのは会う直前」ということを頭に入れておいてください。
「今が一番緊張する瞬間だよね。前々からわかっていること。相手に会えば楽になる」
そう思えば、心の整理もつきます。
うまく自分を励ませます。
緊張のストレスにも耐えられます。
会う直前の緊張に耐えることができれば、出会いの成功は半分達成したのも同然です。
会う直前に緊張しても、そこで逃げないでください。
正常な体の反応です。
誰もが越えなければいけない、大きな山です。
もう少しで楽になります。
緊張できるのも今のうちです。
会う回数を重ねていけば、今度は緊張したくてもできなくなります。
「一番つらいのは今だけ」「最初で最後の山場」と思いましょう。
そういうものだとわかっているだけでも、気が楽になるでしょう。
前向きに考えれば、会う直前の緊張を楽しめるようになります。