「エンゲル係数」をご存じですか。
エンゲル係数とは、家計支出中に占める、食費の割合のことをいいます。
食生活を豊かにするなら、むやみにエンゲル係数を下げてはいけません。
エンゲル係数を下げると、食費の割合が低くなります。
良質な食材があっても、買いにくくなります。
食べたいものがあっても、我慢しなければいけなくなります。
外食をしたくても、お店に入りにくくなります。
トッピングをしたくても、ためらってしまいます。
食費を制限すると、食の楽しみやバリエーションが制限されます。
食費を削れば削るほど、食に対してブレーキがかかります。
エンゲル係数が低い状態で、食生活を豊かにするのは無理があります。
調理を工夫することで実現することもできますが、やはり限界があるのも事実です。
食生活は豊かにしたいのに、食費を下げようなんて都合がよすぎます。
食生活を豊かにするなら、エンゲル係数を下げてはいけません。
むしろ上げることです。
エンゲル係数の高い人を見てください。
すなわち、家計支出中に占める食費の割合が高い人です。
あなたの身近に、しっかり食費にお金を割いている人がいるはずです。
良質の食材を使って、おいしいものを食べているでしょう。
肉や魚など、高タンパク質のものをしっかり取っているでしょう。
野菜や豆類など、栄養が豊富なものをしっかり食べているでしょう。
いつもにこにこしながら食べていて、いつも明るく元気でしょう。
よく外食をしていて、おいしい料理やいろんな料理を堪能しているはずです。
それもそのはずです。
エンゲル係数を上げることは、すなわちよく食べることであり、心や体を元気にすることです。
しっかり食費にお金を割いている人はエネルギーに満ちるので、いつも心と体がパワフルになります。
食に力を入れると、人生の土台が底上げされます。
たしかに食費は、消費の1つです。
食費にお金を割いたからといって収入が増えるわけではありません。
しかし、食費は消費ではあるものの、人生の質と豊かさに深く関係している要素です。
単純に食費を増やせば、食のバリエーションが豊かになります。
栄養のあるものをたくさん食べることができるようになります。
気軽に外食を楽しめるようになります。
心配なのはカロリーですが、これは運動と日中の生産活動で消費すればいいことです。
結果として、笑顔や楽しみが増え、元気でパワフルな毎日を送れるようになります。
そういう意味では、消費でありながら、投資の意味もあると考えていいでしょう。
食にお金を使ってください。
エンゲル係数を上げてください。
もちろんエンゲル係数を上げるとはいえ、カロリーには注意してください。
高タンパク質・低炭水化物の食べ物がおすすめです。
食は、私たちの健康に直結することです。
食は、力の源、元気の源、笑顔の源です。
大切なのは、食費割合を上げることです。
節約も大切ですが、健康はもっと大切です。
食費を削ってお金が貯まっても、それが原因で健康を損ねては意味がありません。
健康を損なえば医療費がかさみ、せっかく貯まったお金が飛んでしまいます。
食費を削るのではなく、むしろ食費を増やしてください。
無駄遣いは減らすべきですが、必要な食にはどんどん使っていくことです。
エンゲル係数の平均は、およそ25パーセントといわれます。
つまり、生活費の4分の1は食費ということです。
もしあなたのエンゲル係数が25パーセント未満であれば、平均以下ということになるので25パーセントを目指しましょう。
すでに25パーセントの人は、平均で満足せず、さらに上を目指してください。
食は、腹を満たすだけでなく、心を満たします。
食は、私たちの健康にもつながっていることですから、一種の投資という考え方ができます。
食生活を豊かにするなら、エンゲル係数を上げるのが正解です。