おいしくないものを食べると、口の中に嫌な味が広がります。
「うわっ、なんてまずいのだろう。口の中が気持ち悪くて地獄のようだ」
こんなときにしたくなるのは、口直しです。
口の中の嫌な味を消すため、別のものを飲み食いします。
ここでよくあることがあります。
口の中をリフレッシュするニュアンスが強いためでしょうか。
口直しで食べるものは、雑な食べ方になりやすいのです。
「とりあえず口の中がリフレッシュすればいい」という扱いを受けます。
「とりあえず」といった感覚で、あっさり飲み込むような食べ方になることが多い。
ここに注目です。
口直しも食の1つです。
軽食であれデザートであれ、飲食に変わりありません。
味があり、命をいただく行為に変わりありません。
料理であれば、誰かが一生懸命調理したものです。
口直しだからといって、雑な食べ方をしないことです。
口直しがどんなものであろうと、一口ずつじっくり味わいましょう。
パンケーキやシャーベットといった食べ物はもちろんのこと、紅茶やコーヒーといった飲み物でも心がけることは同じです。
たった一口であっても、それが食であることに変わりありません。
心からおいしく味わってください。
「どうせ口直しだよね」と安易に考えるのではありません。
「口直しもきちんと味わおう」と考えることです。
いいかげんに味わうのではなく、時間をかけてじっくり丁寧に味わいましょう。
「口直しを楽しむ」ということです。
そうすれば、口直しも素晴らしくなります。
嫌な味から回復した分だけ、おいしさもひとしお大きく感じられるでしょう。
たかが口直し、されど口直し。
口直しも、大切な食の1つです。