幸せになるためには「当たり前」がキーワードです。
当たり前と思わないことを、当たり前にするのです。
私たちの日常には「そうあって当然のこと」があり、そういうことは「当たり前だね」と思うものです。
蛇口をひねれば水が出るのは当たり前と思うでしょう。
レストランで食事を注文すれば、料理が出てくるのは当たり前と思うでしょう。
先生にわからないところを聞けば、教えてくれるのは当たり前と思うでしょう。
もはや当たり前すぎて、当たり前と思うことすらないかもしれません。
たしかにどれも「そうあって当然のこと」かもしれませんが、だからといって「当たり前」と思うのはよくありません。
当たり前と思えば思うほど、注意が向かなくなり、意識することがなくなります。
感情が無に近づいて、感謝の気持ちも希薄になってしまいます。
たとえ贅沢なことであっても、当たり前と思えばなんとも思わなくなります。
ありがたいこと・恵まれたことであっても、当たり前と思うようになれば、感謝も感動もゼロです。
発想を切り替えてください。
当たり前と思わないことを当たり前にするのです。
蛇口をひねれば水が出ることを、当たり前と思わないようにしてください。
蛇口をひねって水が出るのは、インフラ整備が整っているおかげです。
水道管・浄水場・下水施設がきちんと整備されているおかげです。
そうしたインフラを管理している人たちがいるおかげです。
そこに至るまでのプロセスや働く人たちの苦労を想像すれば、素晴らしいことだと納得できるでしょう。
レストランで食事を注文すると、料理が出てくるのは当たり前と思わないことです。
「お金を払っている立場」とふんぞり返るのはよくありません。
料理が提供されるのは、多くの人の労によって実現できています。
作物を育てる農家の人がいて、卸売・小売で働く人がいて、運んでくれた運搬の人がいて、おいしく作る調理の人がいます。
そうした人たちの努力によって、レストランの料理が提供されています。
一声かけるだけで料理が登場するのは、見方を変えれば、魔法のようにも見えるでしょう。
目の前に料理が登場するまでの苦労や歳月を想像すれば、感謝の気持ちが湧いてくるはずです。
先生にわからないところを聞けば、教えてくれるのは当たり前と思わないことです。
わざわざ貴重な時間を割いて教えてくださいます。
先生は知っていることを惜しみなく教えてくれます。
わかりやすいように説明を工夫してくれるでしょう。
そうした点に気づけば、ありがたい気持ちでいっぱいになるはずです。
当たり前と思わないことを当たり前にしましょう。
一つ一つを丁寧に意識すれば、当たり前という考えは吹き飛びます。
感謝の念が湧き、ありがたく思うようになります。
当たり前と思いそうになったら「これは当たり前のことではない。素晴らしいことだ」と自分に言い聞かせるといいでしょう。
まっさらな気持ちで日常の一つ一つに触れると、心がじんと動かされます。
いつも新鮮な気持ちで見たり聞いたりすることで、感動が増えます。