執筆者:水口貴博

海外旅行のトラブルを未然に防ぐ30の方法

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高級ブランドを身につけた格好は、昼間でも危ない。

高級ブランドを身につけた格好は、昼間でも危ない。 | 海外旅行のトラブルを未然に防ぐ30の方法

あれは忘れもしない、ロサンゼルス滞在中のことです。

昼間、ロサンゼルスの街なかを、1人で歩いていたことがありました。

突然、自転車に乗った日焼けした、スパニッシュ系の男2人が、さっと後ろからやってきて、私の両腕をつかみました。

「I have a gun. Give me a money.(銃を持っている。金を出せ)」

「え?」という驚きと焦りです。

どうやら私が身につけていたグッチの時計が目当てだったようです。

別に人のいない場所ではありません。

幅10メートル以上もある大きな道の脇を歩いていて、周りにすれ違う通行人もいました。

しかし、人通りのあるところでも、事実、襲われてしまった。

銃は見せませんでしたが、周りの人に気づかれないようわざと隠しているのかと思いました。

高価なグッチの時計は、たしかに目立っていました。

かなり焦りました。

そのまま素直に時計を渡すべきか。

走って逃げるべきか。

一瞬動揺しましたが、私は彼ら2人を無視して強気で歩くことにしました。

高校時代は体操部で筋肉はありますし、私も男です。

むかっとした気持ちもあったので、つい強気の態度に出てしまった。

そういう強気の態度がよかったのか、5分くらい無視し続けていると、諦めてどこかへ行ってしまいました。

この5分は、異様に長く感じられた。

内心は、かなりおびえていました。

アメリカは銃社会です。

普通に店で売っています。

「銃を持っている」と言われても不思議ではありません。

その経験があってから、私の安全意識は変わりました。

以前は「海外で多少のおしゃれくらいいいではないか」と思っていました。

海外に慣れると、つい油断をしがちです。

慣れたときこそ、危ない。

実際に命に関わる体験を一度でも味わってからというもの、海外でおしゃれをするのはやめるようになりました。

今、私は地味な格好で海外旅行へ出かけます。

特に派手な高級ブランドは、要注意です。

泥棒に「襲ってください」というアピールをしているようなものです。

まだ私が男だったからよかった。

女性だったら、いくら強きの姿勢とはいえ、スパニッシュの男2人は力ずくで襲っていたかもしれない。

旅行先の治安にもよりますが、やはりどこでも危険と考えたほうがいいでしょう。

特に高級ブランドを身につけた女性が1人で外を歩くのは、昼間でも危ないと考えたほうがいい。

私の場合、昼間の人通りのある大きな道で襲われたくらいです。

何だかんだ言って、最後に大切なのは「見栄」より「命」です。

海外旅行のトラブルを未然に防ぐ方法(2)
  • 高級ブランドを身につけたおしゃれな格好での1人歩きには注意する。
暑さと寒さの両方に対応できる、重ね着作戦。

海外旅行のトラブルを未然に防ぐ30の方法

  1. 旅の失敗は、忘れないうちに記録する。
    自分のためだけでなく、ほかの人の役にも立つ。
  2. 高級ブランドを身につけた格好は、昼間でも危ない。
  3. 暑さと寒さの両方に対応できる、重ね着作戦。
  4. 言葉が理解できないことに、恥を感じる必要はない。
    堂々と「わからない」と言えばいい。
  5. 母国から持参した薬は、体調を整えるだけでなく、精神状態も整える。
  6. 夜中は、女性1人で歩かない。
  7. ハンドバッグの口を開いたままにしていると、泥棒から被害に遭いやすくなる。
  8. 現地のホテルスタッフに、危険な地域を教えてもらう。
  9. 最新のガイドブックを購入するだけで、ある程度の安全は確保できる。
  10. トイレは、行けるときに行っておけ。
  11. 有名どころのカウントダウンは、おむつが必須?
  12. 現金は、3カ所に分けることで、万が一に備える。
  13. スーツケースに鍵がかかっているからとはいえ、安心とは限らない理由。
  14. ホテルの目覚まし時計やモーニングコールは、頼れるようで頼りにくい。
  15. ホテルのフロントに貴重品を預けるからとはいえ、必ずしも安全とは限らない。
  16. パンフレットは、重要な情報ほど小さな字で書かれている。
  17. 規模の大きな海外旅行の場合は、面倒でもリコンファームをしよう。
  18. タクシーは、乗る前に所要時間と料金の確認をしておく。
  19. 笑顔で話しかけてくるからとはいえ、いい人とは限らない。
  20. 3週間前からチェックリストを準備し、1週間前からパッキングを始める。
  21. 海外旅行では、水はお金を出して買うのが基本。
  22. 現地の人のふりは、不便になり、むしろトラブルを引き起こしやすくなる。
  23. 不慣れな土地で、道を聞くときに頼りたい、3人とは。
  24. バッグを肌身離さず持ち歩くだけで、泥棒被害は激減する。
  25. やむなくバッグを手放すときは、両足に挟む。
  26. 物をなくすのは、必ずしも泥棒による被害とは限らない。
    自分の不注意は、もう1つの紛失の原因。
  27. 生理的我慢から解放されるトイレほど、不注意が起こりやすい場所はない。
  28. 見落としやすい、営業時間と営業日。
  29. 旅行で直行便をおすすめする、2つの理由。
  30. 海外旅行で「衝動買い」と「買いすぎ」を防ぐ、うまい工夫。

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