「資料作成を手伝ってください!」
いきなり友人が、用件をあなたに言います。
いきなり「資料作成を手伝ってください!」と強い口調で言われると、少し構えます。
何だか困っているという雰囲気は理解できますが、いきなり用件から言い始めるのはとげがあります。
「なんだよ。いきなり。どういう意味があるんだ」
いきなりの命令ですから、誰でもためらいます。
人によっては、むっとする人や不快と感じる人もいるでしょう。
本人の頭の中では、次のようになっています。
プロセス1と2を飛ばして、プロセス3をいきなり口にしてしまっています。
焦っているときには、ついそうなります。
そういうときによい表現があります。
「困っているんです」と言えばいい。
「困っているんです」と言われれば、困っている状態がストレートに相手に伝わります。
相手は「助けが必要な状態なのだな」と状況を予感でき「どうしたんですか」と聞き返してくることでしょう。
「資料作成が間に合いそうにない。困っている。だから手伝ってほしい」というスムーズな話をすすめることができます。
そういうスムーズな話ができれば「それはたしかに大変だ。助けてあげよう」という気持ちが湧き起こります。
スムーズに会話が進みます。
ポイントは、素直に自分の気持ちを表現することです。
悲しいときには「悲しいんです」から始め、怒っているときには「怒っています」から始めます。
その人の喜怒哀楽が理解できることで、どのような話が展開されるのか、聞く姿勢を整えることができるのです。