人望のない上司は、とりあえず部下をあらゆる会議に出席させます。
会議に出席することが、仕事だと思っているからです。
「会議に出席する」といえば、ひとまず仕事としての格好がつきます。
会議にたくさん出席することで、仕事をたくさんしていると思っています。
そんな考えの上司は、いい上司とは言えません。
もちろん会議の内容によっては大切な話し合いをすることがあります。
直接、見聞きすることで得られることもあるでしょう。
しかし、発言するのは、たいてい立場の高い人ばかりです。
重要な話し合いほど、部下には判断できず、立場の高い人間同士が発言します。
部下が入る余地はありません。
あるとすれば、お茶くみくらいです。
話についていくのに精いっぱいで、場合によっては話の意味すらわからない場合もあるでしょう。
ほとんどの場合、部下は会議で「聞いているだけ」のポジションになり、うつらうつら眠くなり、時間を無駄にしてしまいます。
ぼうっと横で話し合いを聞いている時間はもったいないです。
なら、デスクに戻って仕事をしたほうがいい。
出席しない代わりに、デスクで仕事をしているほうが、よほど生産的です。
出席しなかった会議は「議事録」で十分に間に合います。
重要な会議ほど、議事録を記録する係が必ずいます。
会議が終わった後、会議で話し合った内容について、議事録が回ってくるので、それで十分に内容を確かめることができます。
人望のある上司は、そもそも部下を会議に出席させません。
こうした効率の悪い状況を知っているので、初めから部下は出席させず、まずは与えられた仕事に専念してほしいと思います。
難しい判断こそ上司がして、連絡事項を部下に伝えるだけで十分に間に合います。
細かい議事の内容については、議事録を使えばいいことです。
そういう全体的な状況を考えられる上司が、人望を集めるのです。