私が、お金についての知識をどこで身につけたのかというと、給料の安い新人時代です。
当時は給料が安くて、恥ずかしいことに、毎月赤字でした。
初めに親から就職祝いでもらった100万円が、どんどん減っていったものです。
赤字になるのは、給料が安いからだと思っていました。
しかし、赤字の生活が続けば、いつか貯金の底がつきます。
黒字にするために、削られる生活費はすべて削り、小から大を生むようなお金の使い方を考えました。
いろいろな本を読んだり、親からお金の管理について学んだり、友人の生活を参考にしたりです。
「なぜお金が貯まらないのだろうか」
「なぜいつの間にかお金が消えているのだろうか」
当時は生活がかかっていたので、必死になってお金の勉強をしました。
真剣に考えて、自分の生活を振り返ります。
すると、お金の管理能力のなさという原因に行き着きます。
無駄にお金を使っていることがわかると、資本主義社会の仕組みに気づき、お金の取り扱いに注意するようになりました。
お金の管理能力が優れている人は、給料が少なくても、赤字になりません。
10万円しか給料がなくても、10万円内で生活をやりくりできます。
少ないお金なら少ないなりに、知恵を使って生活を調整することができるからです。
お金が少なくても、お金の管理能力が上回っていれば、必ずやりくりできます。
食費を減らすためにはどうすればいいか。
交通費を減らすためにはどうすればいいか。
交際費を減らすためにはどうすればいいか。
さらには、固定費である家賃を減らすためにはどうすればいいのか。
そんなことまで考え始めます。
どうすれば黒字にできるか、勉強するのです。
新人時代に給料が少ないのは、お金の勉強のために、お金を前払いしていると思ってください。
学校で勉強するためにお金を払うように、お金の勉強をするために、社会に対してお金を払います。
社会は怖い先生です。
お金の勉強をしない生徒からは、厳しい態度で接してきます。
しかし、きちんと勉強できれば、厳しい先生もあっと言わせることができます。
もともとの給料が少ないのは、すでに社会に対して授業料を支払い、天引きされている状態だと思ってください。
実は、あなたはたくさんの学ぶ機会を与えられています。
学校に授業料を払っても、学校をサボれば意味がありませんね。
同じように、社会にお金を払っても、その勉強を社会の中でしっかりしないと、元は取れません。
給料の安い新人ほど、お金の勉強が急務ですから、授業料を給料から天引きされます。
その代わり、お金の苦労をすることで、金銭感覚を養う機会を与えられます。
給料が安いのではありません。
安いのは、授業料を支払っているから、給料が安く感じます。
安い給料で、どうすれば生活をやりくりできるか、必死になって考えましょう。
お金について学ぶチャンスです。
自分の生活がかかっているのですから、手を抜かず、食費・交通費・光熱費を削るための知恵を出しましょう。
知恵が身につけば、あなたは一生役立つお金の知識を身につけることができるのです。