私は昔、読書をしない人間でした。
100ページ以上もある本を読んでいると、必ず途中で眠くなります。
気づけば、いつもよだれをたらして眠っているという状態でした。
読書をするための一番のコツは「買ってきたその日のうちに読み始めること」です。
1日たりとも、日をあけてはいけません。
レジでお金を払って買った瞬間から、読み始めるのです。
本は買ってすぐ読み始めるのが、マナーです。
本は、買って時間を置けば置くほど、読みたい気持ちが冷めてしまいます。
そもそも「後で読もう」と思う本は、買わないほうがましです。
あなたは読書をするときに、ラインを引くタイプですか。
それとも、まったく引かないタイプですか。
読書をするときに大切なことは、自分が大切だと思うところを、蛍光ペンでラインを引くという作業です。
重要だと思って引いた線は、本当に重要なところでしょうか。
誰にとっても重要と感じる部分でしょうか。
自分だけが重要だと思っている部分かもしれません。
本は、くしゃくしゃにしてこそ、意味があります。
手の垢で汚れ、紙がすり切れるまで使ってこそ、本も喜びます。
本が生かされることほど、本にとって嬉しいことはありません。
真面目な人は、読書をするときに、最初の1ページ目から順番にめくって読んでいきます。
生真面目な人は「最初から1ページずつ読まないといけない」という意識があります。
たしかに読書は読書です。
私は本を書くときには、いきなり途中から読み始めてもわかる内容であるよう心がけています。
一つ一つの項目で始まり、簡潔にまとめています。
最初から順番に読み進める必要のない内容にしています。
本は本でも、自分のお金で買うかどうかで、吸収力に大きな違いがあります。
お金を出して、本を買うかどうかです。
時間やお金を節約したければ、本は自分のお金で買って読むほうが、ためになります。
本は、お金を出して買ったほうが、よく身につきます。
私が、本を読み、本を書く立場の人間ですから、身をもって十分承知しています。
ここで、1つ疑問が湧きます。
読み始めて、思ったより面白くない本があります。
そうした本は、最後まで読み切る必要はありません。
面白そうだから買ったものの、思ったより面白くないときは、途中でやめてOKです。
読書をすることで、自分の中に眠っている潜在的思考が表面化します。
眠っている潜在的な言葉、考え、アイデアが、ふわりと表面に出てきます。
本を読めば読むほど、共感できる文章に出会いやすいからです。
読書をするときには、宝探しと同じです。
どこかに大切なキーワードが隠されています。
どんな本でもそうですが、内容を要約できます。
日常生活の中には「ちょっとした待ち時間」が多くあるものです。
・駅で電車を待っている時間
・バス停でバスを待っている時間
文章というのは、面白いものです。
難しい文章を書く人は、何を書いても難しい文章にしかなりません。
わかりやすい文章を書く人は、何を書いてもわかりやすい文章になります。
文字が小さな本には、当たり外れがあります。
本には、文字が小さな本と大きな本があります。
文字が大きな本には、外れはありません。
本を読むことで一番大切なことは、知識を得ることではありません。
意識を変えることです。
意識が変われば、その人の性格が積極的になり、行動が変わります。
つい先日、本屋で次のような会話を耳にしました。
「この本1,000円もするよ。高いな」
その人は、ちょっと文字を読むために1,000円も支払うことが、どうも気に食わないようでした。
私は普段、海外旅行に行くときには、本を持っていきます。
「わざわざ旅行のときくらい、本を持っていかなくても……」
私も最初、そう思っていました。
読書が習慣になると、最初に問題になるのが、金銭面です。
私もそういう時期を経験しました。
暇つぶしに1冊2冊くらいなら問題ないですが、習慣になり10冊20冊と増えると、金額も大きくなります。
読書をした後に忘れてならないことは「行動すること」です。
本を読んで、著者から元気、やる気、勇気を分けてもらい、精神力を上げます。
読書を読み終わった後は、ささいな高揚感に浸りますね。
読書をするのは「目」だけとは限りません。
「耳」でも、読書ができます。
これを知っている、あるいはすでにしている人は、読書の方法に工夫を凝らしています。
読書をする人にぜひ読んでほしいのは、古典作品です。
何十年にもわたって語り継がれている、超ロングセラーです。
超ロングセラーは、長く語り継がれているだけあって、どれも中身が濃いものばかりです。
私は読書をした際に目にする文章を「一期一会」という気持ちで読んでいます。
今読んで、もう読み返すことはない気持ちで読んでいます。
たくさんの本を読めば読むほど、そういう意識が強くなりました。
読書の魅力は、連鎖させていくことです。
興味や関心を軸にして、次から次へと読書を連鎖させていくところに読書の魅力があります。
読書の連鎖には、次の2種類があります。
あなたは本を読み始めたとき、まずどのページから読み始めていますか。
おそらく大半の人が、こう答えることでしょう。
「1ページ目から読んでいる」
私がアメリカに留学していたころ、面白い光景があったのでご紹介します。
24時間のフィットネスクラブに通っていたときのことです。
仕事帰りのビジネスマンが、ウォーキングマシンでランニングをしながら読書をしている光景を目にしたことがあります。
あなたは本を買うかどうかの基準を、どう設けていますか。
本屋へ行き、気になる本を手に取り、ぱらぱらめくります。
「よさそうな本だけど買おうかどうしようかな」と迷います。
昔は、封建制度で身分や階級の違いがありました。
下級から上級へ這い上がるのは、制度が邪魔をして、難しいことでした。
ましてや、上下が逆転する事態は、歴史の教科書に出てくるほどまれでした。
本を読んで身につけた知識は、まだ本当に理解できている状態ではありません。
「わかったつもり」という状態です。
理解度としては、30パーセント程度です。