昔は、封建制度で身分や階級の違いがありました。
下級から上級へ這い上がるのは、制度が邪魔をして、難しいことでした。
ましてや、上下が逆転する事態は、歴史の教科書に出てくるほどまれでした。
いわゆる、下克上です。
下克上とは、下の者が、上の者をしのぎ倒すことです。
下克上の代表例は、豊臣秀吉やナポレオンが有名です。
豊臣秀吉は、農民という低い身分であるにもかかわらず、日本の天下を勝ち取りました。
ナポレオンは、一般人という身分であるにもかかわらず、将軍になります。
下克上は、今の時代のほうが、実現しやすい環境が整っています。
昔は、身分の違いにより、誰でも自由に勉強できる状態ではありませんでした。
図書館はありませんでした。
本があっても、階級の高い人間しか手にする機会がありませんでした。
しかし、明治維新後、学問の自由が広がりました。
「勉強すれば、人生は豊かになる。権力や階級は関係ないんだ。誰にでも豊かになれるチャンスがある。本を読んで勉強しよう」
これは、福沢諭吉の著書『学問のススメ』のお話です。
私たちは今、誰でも自由に本を読めます。
古本屋では格安で本が売られ、図書館へ行けば、無料で本を読めます。
身分、性別、国籍、お金は関係ありません。
個人が、どれだけやる気になっているかどうかの問題です。
これほど下克上ができる時代はありません。
知識、知恵、賢さを身につければ、小から大を生むことができます。
私たちは、今、誰でも大金持ちになるチャンスがあります。
チャンスは、まず読書することで、つかむのです。
下克上のチャンスが目の前にあるにもかかわらず「本はいつでも読めるから」という理由で、後回しにしていませんか。
自分が豊かになるチャンスを、どこか遠くへ求めていないでしょうか。
本当は、もっと近くにあるのです。