執筆者:水口貴博

数字のトリックを見破る30の方法

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数字で考えれば、真実が見えてくる。

数字で考えれば、真実が見えてくる。 | 数字のトリックを見破る30の方法

数字のトリックに騙される、典型的なケースを紹介します。

次の数字を純粋に見てみましょう。

ぱっと見た印象から「安くなっている!」と印象を受けるのはどちらでしょうか。

  1. 100万 → 99万
  1. 1,000円 → 500円

おそらくほとんどの人が、2番目の「1,000円→500円」を選ぶことでしょう。

値段が2分の1になっていますから、ひときわ目立ちます。

50パーセントオフであり、安くなった印象が強いです。

まさに激安とはこのことです。

しかし、です。

夢を壊すようで申し訳ありませんが、本当に安くなっているのは、1番目の「100万→99万」です。

よく数字を見てみましょう。

たしかに100万から99万では、値段としてはあまり安くなっていない印象を受けます。

しかし、きちんと数字で表現すると、事実がわかります。

  1. 100万 → 99万(※1万円オフ)
  1. 1,000円 → 500円(※500円オフ)

さあ、これで一目瞭然ですね。

2番目の例は、たった500円しか安くなっていませんが、1番目は1万円も安くなっています。

どちらが大きな金額と尋ねれば、誰もが1万円を選びますね。

実のところ、本当に「安くなっている」のは、1番目の「100万→99万」です。

あまり安くなっている印象はありませんが、数字で表すと、1万円もカットしているという現実が見えてきます。

これが数字のトリックです。

全体からのパーセンテージで考えてはいけません。

安くなった純粋な数字で考えると、現実が見えてきます。

デパートでは「大安売り」という看板を掲げ、1,000円の商品を格安で売っている光景を目にすることがあります。

初めは買うつもりがなかったけれど、破格に安いと「買ってもいいかな」と気持ちが緩みます。

しかし、現実から言えば、あまり安くなっていません。

安くなったという誤った印象を受けた消費者が「安くなっている」という勘違いから無駄な消費をしてしまうという悲劇です。

本当に安くなったと思わなければならないのは、高額商品100万円が99万円になっている場合です。

数字で表すと、1万円も安くなっています。

現実として、カットされている金額が大きいのですから、はるかにお得なのです。

数字のトリックを見破る方法(13)
  • 安くなったパーセンテージで考えるのではなく、カットされた金額で考える。
安くなったパーセンテージではなく、金額を見る。

数字のトリックを見破る30の方法

  1. 数字のトリックに騙されるな。
  2. 安くなったのではない。
    初めからその価格なのだ。
  3. 4桁と3桁の違いに、騙されない。
  4. 賢い消費者は、値段を四捨五入して考える。
  5. わざと期間を書かない期間限定サービス。
  6. ポイント制に、得はない。
  7. 平凡な消費者は「値段→必要性」の順で考える。
    賢い消費者は「必要性→値段」の順で考える。
  8. 数字で考えると、ウエイターが1人しかいない理由が見えてくる。
  9. クレジットカードを使うことで、数字がわからなくなる。
  10. 「無料」という甘い言葉を信じると、損をする。
  11. 「送料は当社が負担」は、送料を商品に上乗せしているだけ。
  12. 同じ効果でも、選択によって大幅な節約ができる。
  13. 数字で考えれば、真実が見えてくる。
  14. 安くなったパーセンテージではなく、金額を見る。
  15. 実績だけを見ていると、騙される。
    どのくらいの期間での実績かを考える。
  16. 英語の結果は、仕事の結果ではない。
  17. お金持ちほど、けちである。
  18. どんなに安くても、価値を感じないところにお金を使わない。
  19. 世の中に、本当の無料メディアはない。
  20. 給料の安さが、あなたに知恵を振り絞らせる機会を与える。
  21. ウインドーに張り出されている優良物件は、客引きである。
  22. 節約のために、自炊が一番とは限らない。
  23. 購入後の維持費の計算を、忘れていませんか。
  24. 金額が大きくなると、金銭感覚が鈍くなる。
  25. 試験結果の90点は、ほぼ100点と考えていい。
  26. 「喫煙者の24時間」は「禁煙者の24時間」以下である。
  27. 金銭感覚を養うためには、1万円札1枚より、1,000円札10枚のほうがいい。
  28. 量は同じでも、単位を変えてしまうだけで、印象が変わってしまう。
  29. 人間は、切りのいい数字が好き。
  30. 言葉の表現を変えるだけで、印象が変わってしまう。

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