「送料は当社が負担」という広告を目にします。
お歳暮、お中元、各種プレゼントを贈るときなど、よく目にする広告ですね。
「え! 送料を負担してくれるの。無料だ。得だ」
嬉しくなり、気持ちが高ぶります。
実は、この話にも裏があります。
資本主義の中で経営をしている会社が、送料を無料にするような下手な経営をするはずがありません。
まず「送料は当社が負担」という商品に注目しましょう。
おそらく、高額の商品ではないでしょうか。
あるいは「5個以上購入」や「10個以上購入」という条件が課されていることでしょう。
実は、送料に相当する金額が、すでに商品に上乗せされているだけです。
上乗せがわからないように「5個以上購入すれば、送料が無料になります」という表現を使っています。
送料はお客さんが支払っているわけです。
ごめんなさい、バラしてしまいました。
すでに商品価格に含まれているのを、わざわざ「送料は当社が負担」という言葉で言い換えているだけです。
消費者は見えないところで送料を支払っています。
それに気づいていないだけです。
なにより「送料は当社が負担」という看板を掲げることで、消費者の購買意欲を駆り立てることが目的です。
「送料が無料なら、ついでにこれも送ろう。ついでに、あれも送ろう」
高ぶった気持ちになり、余分な商品購入に拍車をかけます。
余分な商品購入をしてもらえれば、さらに売り上げが伸びていくというわけです。
「送料は当社が負担」は、まやかしなのです。