回転寿司には、安いネタと高いネタがあります。
安いネタといえば「エビ」「タマゴ」「カッパ巻き」が代表的です。
高いネタといえば「ウニ」「大トロ」「イクラ」が代表的です。
きっと高いネタは、じっくりおいしく味わうことでしょう。
「これは高いネタなのだから、じっくり味わわないと損だ」という心理が働きます。
食べる直前に深呼吸をしているでしょう。
味覚に神経を集中させて味わっているでしょう。
おいしさに感動して、幸せのため息を漏らしているに違いありません。
1貫の金額が大きいと、自然と丁寧な食べ方・味わい方になるものです。
これはこれでいいのです。
丁寧な食べ方になってじっくり味わうのは素晴らしいことです。
たった1貫であっても、十分な感動を味わっているでしょう。
問題はその逆です。
安いネタを味わうときです。
安いネタを食べるときを思い出してください。
安いネタとなると、食べ方・味わい方が雑になることが多い。
心のどこかで「どうせ安いネタだからね」という思いがあります。
安いネタと高いネタの両方が存在すると、食べ方や味わい方に差が出ていることが少なくありません。
咀嚼回数が減ったり味わい方が浅くなったりです。
これはよくありません。
1貫は1貫です。
安いネタも高いネタも、握り寿司です。
希少性は異なりますが、どちらも食べ物であることに変わりありません。
いつの間にか「無意識の手抜き」が起こっていることに気づいてください。
値段で、食べ方・味わい方を変えないことです。
安いネタであっても、高いネタを食べるときと同じように、じっくり丁寧に味わってください。
深呼吸をしてから口に入れましょう。
味覚に神経を集中させながら味わいましょう。
しっかりおいしさに感動して、幸せのため息を漏らしてください。
そうすれば、安いネタであっても、たっぷり満足ができます。