結婚式は、基本的なマナーさえ守っていれば、比較的難しいことはありません。
結婚式は、基本的に「見ているだけ」だからです。
よほどのマナー違反でないかぎりは、新郎新婦に迷惑はかかりません。
しかし、不祝儀ではそうはいかないのです。
特に、マナーに注意が必要なのは「祝儀」より「不祝儀」です。
葬儀では、参列者が献花をしたり、焼香をしたりと、体を動かす動作が多いものです。
それもちょっとした動作に大きな意味があり、あらかじめ知っておかなければ、ついやってしまいがちなマナーさえあります。
その筆頭に挙げられるのが「焼香の際に火を消すときのマナー」です。
亡くなった死者を弔うため、焼香します。
焼香には「粉末の線香(抹香)をつまんで行う形式」と「棒の線香を立てて行う形式」の2種類があります。
問題は「棒の線香を立てて行う形式」の際です。
私たちは普段、小さな火なら、口で息を吹きかけて消そうとします。
またそれが癖になっています。
癖になっているせいもあり、焼香の火を口で息を吹きかけて消そうとする人がいます。
これはよくありません。
「火を消す動作」は、息を吹きかけて消すのが普通ですが、不祝儀ではしてはいけません。
人の口から吐く息はけがれているため、仏様に向けてはいけない意味があるからです。
私も子どものころは、このマナーを知らず、よく親から叱られていました。
やってはいけないと聞かされると、余計にやりたくなってしまった子ども心を覚えています。
では、どう消すのかというと「手であおいで消す」のです。
手であおいでも風が弱いですから、火を消しにくいものです。
火をつける際に、あらかじめ火が大きくなりすぎないように注意が必要です。
うっかり犯してしまいがちなこのマナーを、しっかり守れるようになりましょう。