以前、私は友人を元気づけようと励ましてあげたことがあります。
しかし、友人はやはり落ち込みます。
「どこがいけないのかな」と考えてみました。
実際に自分が落ち込んだときに、友人に励まされたことでわかりました。
自分の落ち込みを、余計に確かめてしまうのです。
誰しも、落ち込んでいるときの自分は苦手です。
そんな自分を再確認してしまっては「はあ」とため息が出てしまうのです。
落ち込んでいる人を元気づけようとするとき、励ますことは危険です。
相手に「やっぱり、私は落ち込んでいるんだ」と、さらに深く確認させてしまうからです。
確認させては、余計に落ち込ませてしまいます。
励ましている側は「あれ、まだ励ましが足りないのかな」と思い、さらに励まします。
余計に落ち込ませる悪循環になるのです。
「大丈夫だよ。そんなに落ち込んでいないで頑張って」
普通に聞けば励ましているような言葉に聞こえることでしょう。
しかし、落ち込んでいる人には、さらに気落ちしてしまうとげのある言葉になるのです。