「笑うと変な顔になるんです」と悩んでいる人がいました。
本人は深刻に悩んでいる様子です。
「笑うと、目がなくなります」
「笑うと、変なしわが入ります」
「笑うと、頬が変になります」
自分の笑顔に自信がないようです。
「そんなに変な顔なのかな」と思っていました。
ところが実際に笑ってみると、想像とはまったく違いました。
変なところは1つもなく、まったく普通の笑顔なのです。
笑うと目がなくなると言っていましたが、三日月みたいなかわいい目でした。
変なしわが入ると言っていましたが、普通の笑いじわでした。
頬が変になると言っていましたが、実際はかわいいえくぼでした。
「笑うと変な顔になる」と思っているのは本人だけです。
周りはまったく変だと思っていません。
普通の笑顔だと思っていて、明るい表情として映っています。
ほくろと同じです。
自分が思っているほど周りは気にしていません。
変に感じているのは本人だけ。
むしろほくろがその人の魅力となっています。
自分の笑い顔が変に感じるのは理由があります。
見慣れていないのです。
私たちが普段、鏡で自分の見るときは、たいてい普通の表情です。
笑顔を作るといっても、軽くほほ笑んだり白い歯を見せたりする程度が多い。
大笑いをしている自分は見慣れていないので、いざ大笑いする自分を見ることがあったとき「変な顔だな」と違和感を覚えるのです。
笑うと変な顔になると思っていると、笑うのを我慢することになります。
笑いたいときに笑えません。
人生から笑う回数が減ることになり、これほど惜しいことはありません。
笑いを押し殺した表情のほうが、よほど不自然で変な顔です。
笑うと変な顔になると思っているなら、早く自分の思い込みに気づきましょう。
変だと思っているのは自分だけです。
実際は普通の笑顔であり、むしろ良い表情になっています。
笑うのを我慢せず、どしどし笑っていきましょう。
笑顔は笑顔です。
どんな笑顔も素晴らしいのです。