故郷の素晴らしさを理解するためにはどうすればいいのでしょうか。
「故郷を離れてみる経験」が役立ちます。
ずっと故郷にいたほうがわかりやすいように思うかもしれませんが、逆です。
故郷は、生まれたときからそこにあるので、すべてが普通に感じられます。
ずっと暮らしているところなので、特別感はありません。
山も川も池も田んぼも、普通に感じます。
実家も神社も町並みも、普通に感じます。
すべてあって当たり前に感じられ、なかなか感謝の念が湧きません。
最初からあるので、何が特別で、何かがすごいのかも、区別できません。
だから離れてみるのです。
故郷を離れてみると、新しい土地と比較できるようになります。
このとき「故郷ならではの良さ」に気づくのです。
見慣れた風景の素晴らしさ。
住み慣れた土地の心地よさ。
故郷にいるときの特別な安心感。
平凡な田園風景も、素晴らしいことに気づかされます。
「故郷にはこういう特徴があったんだね。こういう魅力があったんだね」と気づかされます。
一度故郷を離れてみるからこそ、故郷の良さが見えるようになり、再認識できます。
「自分にとって故郷は1つだけ」「やっぱり故郷は自分にとって特別な場所だ!」と痛感させられるのです。
故郷に対する愛着もますます深まり、感謝の念を覚えます。
感じ方が変わるのは、土地だけではありません。
親や兄弟など、人に対する感じ方も変わります。
うっとうしいと感じていた親や兄弟も、離れてみると感じ方が変わります。
自分にとってどれだけ大きな存在なのかよくわかります。
精神的にも経済的にも、今までどれだけ支えてもらっていたのか痛感します。
人や故郷の素晴らしさにたくさん気づかされ、涙がこぼれるのです。
便利な都会だからといって、何でもあるわけではありません。
故郷には、故郷ならではの特別な価値があります。
どれだけ便利な都会でも、生まれ育った故郷の素晴らしさにはかないません。
意気揚々と地元を飛び出したものの、親や故郷が恋しくなって、ホームシックになることがあります。
「やっぱり自分には故郷の落ち着いた環境が合っている」と気づかされることが少なくありません。
「自分は故郷が合っている」と気づいたら、戻ってくればいいだけです。
自分の生まれ育った土地は、かけがえのない場所です。
人生で一度は、故郷を離れてみる機会を作りたい。
故郷が嫌いだから離れるのではありません。
もっと故郷を好きになるために、一度離れてみるのです。
進学や就職で地元を離れるなら良い機会です。
短期間でもいいのです。
故郷の素晴らしさを理解する、絶好のチャンスと捉えましょう。
人生で一度くらい故郷を離れてみるのも悪くないのです。