ロールプレーイングゲームでは、キャラクターのレベルを上げなければいけない場面があります。
いわゆる「レベル上げ」です。
レベル上げは退屈な作業です。
レベル上げが好きな人はいません。
かといって避けて通ることもできません。
強力なボスを倒すためや巨大なダンジョンを突破するためには、キャラクターを一定レベルに上げておく必要があります。
ここで大切なのは「どこまでレベルを上げるか」です。
「強力なボスを倒すため」「巨大なダンジョンを突破するため」といった理由があるのならいいのです。
そこには「イベントクリア」という明確な目的があります。
イベントをクリアするために、キャラクターを一定レベルまで上げることが欠かせません。
レベルを上げる目的がはっきりしているなら、レベル上げに時間を費やすことにも意味があります。
しかし、特に理由も目的もなく、ただひたすらレベル上げに時間を費やしているなら要注意です。
レベル上げは、その気になれば、いくらでも時間を費やせます。
これはやりすぎです。
無駄な時間であり、自己満足にすぎません。
こういう人は、ゲームのキャラクターのレベルが上げることに喜びを感じています。
キャラクターに自分を重ね合わせると、イベントクリアに関係なく、少しでもレベルを上げて強くさせたい気持ちが生まれます。
一生懸命になるのはいいのですが、それはあくまでゲームの中の話です。
忘れてならないのは、ゲームのキャラクターと現実の自分とのギャップです。
どれだけゲームのキャラクターのレベルを上げたところで、現実の自分のレベルは1つも変わりません。
何も変化がなく、何も成長していません。
強いて変わったことといえば、膨大な時間が失われたことくらいです。
どんなゲームでも、いずれ飽きて、やめるときがやってきます。
ゲームをやめたとき、それまで費やした時間の割に現実の自分は何も変わっていなくて、あぜんとすることになります。
「あれだけ費やした時間は何だったのだろう?」と、膨大な時間を費やしたことに空虚感を覚え、悔やむことになるでしょう。
キャラクターのレベルを上げたところで、現実の自分が変わっていなければ、ただの自己満足に過ぎないのです。
イベントクリアという目的があってのレベル上げはいいのですが、やみくもなレベル上げには要注意です。
必要なレベル上げはOKですが、不必要なレベル上げは時間をNGなのです。