憧れの人はいてもいいのです。
憧れの人がいて、その人に近づくことならできます。
顔や容姿が良かったり、特別な能力や才能があったりなど、きらきら輝く魅力的な人がいれば、思わず見とれてしまうでしょう。
メディアでは、素晴らしいルックスの人や特殊な才能のある人がいて、活躍している姿を見ていると、憧れを抱いてしまいます。
「いいな。私もああなりたい!」
そう思って、おしゃれやファッションを真似たり、能力や才能を磨いたりして、できるかぎり憧れの人に近づこうとする。
努力をした分だけ、憧れの人に近づけるのは間違いありません。
しかし、この先には厳しい現実が待ち受けています。
どれだけ憧れの人に近づいたところで、完全になりきることは不可能です。
そもそもスタート地点から違います。
生まれも育ちも違い、個性も性格も違い、顔や容姿も違います。
その人になろうとするのは、すべてを完全一致させることであり、それは不可能です。
「近づけたけどまだ違う。近づけたけどまだ違う」の繰り返しになります。
どれだけ努力しても、どれだけ時間をかけても、憧れの人に100パーセントなることはできません。
どれだけ憧れの人を真似しても、完全になりきることはできず、いつまで経っても違和感が残ります。
いわば、永遠のそっくりさん。
憧れの人を参考にするくらいならいいのですが、まったく同じになろうとするのは愚の骨頂です。
どれだけ努力しても「なりきれない」に悩まされることになり、終わりのない道を突き進むことになるのです。
憧れの人になろうとするのはやめましょう。
実は誰かになろうとしなくても、すでに完璧になっている人がいます。
「自分」なのです。
わざわざ誰かになろうとしても、すでに「自分」という存在を100パーセント手に入れています。
何の努力もなく、自分という、誰にも真似できないオリジナルな宝物を手にしています。
これほど素晴らしいことはありません。
すでに今ここに「自分」という完璧な存在がいるのですから、その事実に気づき、尊ぶことが大切です。
誰もあなたにはなれません。
あなたが憧れの人になれないように、憧れの人もあなたになれません。
完璧なあなたが、すでに今ここに存在しています。
誰かになろうとするのはやめ、すでに手に入れている自分という存在を100パーセント生かしてください。
あなたは世界で唯一無二の存在ですから、それを生かせばいいのです。
自分の長所をもっと伸ばしましょう。
自分の個性をもっと生かしましょう。
ひたすら自分であることを貫いてください。
そして、自分という素材を100パーセント生かし切ってください。
あなたの生まれも育ちも、個性も性格も、顔やスタイルも、完全にオリジナルです。
誰にも真似されない最高の素材をすでに持っているのですから、それを生かして生きるのが正解です。
「憧れの人になる努力」から「自分を生きる努力」に方向転換です。
そうすれば、あなたはもっと輝きを増し、素晴らしい自分になっていけます。
「憧れる側」から「憧れられる側」へとなれるのです。