テレビや新聞では、品不足や値上がりのニュースを見かけることがあります。
「大丈夫だろうか」「品切れにならないだろうか」とそわそわするのは誰もが共通するところ。
不安をかき立てるニュースを見かけると「余分に買っておいたほうがいいかな」と思うのが正直なところでしょう。
万一のためにたくさん買い込んでおきたくなるのは自然な人間心理です。
もちろん不安になるのは自然なことですが、そこで露骨な行動に走る人がいます。
「われ先に」とお店に向かい、大量に買い込む人がいます。
いわゆる買いだめです。
買いだめとは、品不足や値上がりが予想されるとき、余分にたくさん買ってためておくことをいいます。
もちろん1つや2つ余分に買う程度ならいいですが、必要以上にたくさん買い込むのは限度を超えています。
買いだめするのは、冷静を欠いた行動の1つです。
不安や焦りの気持ちに流されたことになります。
買いだめをするのは「自分さえよければいい」という心理の表れです。
人間の本性は、こういうときに出ます。
なぜ買いだめするのがいけないのでしょうか。
自分が買いだめをすると、それが不足することで困る人たちが出てきます。
みんなが一斉に買いだめをすると、すぐ品切れになります。
本当に必要としている人のところに行き渡らなくなり、社会的な混乱やトラブルを招いてしまいます。
買いだめは、余計に買い込むだけの話ではありません。
結果として社会不安を助長する行為になります。
場合によっては人命に関わる可能性もゼロではありません。
「1人1点まで」と注意書きがあるなら、きちんと守ることです。
こっそり余分に買うのはよくありません。
レジで会計を済ませた後、また商品を手に取って繰り返し購入できることもありますが、ルール違反です。
「お店の人にばれなければいい」という考え方はよくありません。
そういう人は、物質は豊かでも、心は貧しいのです。
買いだめをしたくなる衝動に打ち勝ってください。
買いだめをしたくなったときは「自分が試されている」と思うことです。
私たちは理性を持った社会的な生き物です。
不安な気持ちが生じても、個人の利益ではなく、社会全体の利益を考えることが大切です。
困難があっても、人と助け合ったり譲り合ったりしながら乗り越えていくことが真の人間のすることです。
必要以上にたくさん買い込むのではなく、必要な分だけ買うようにしましょう。
人として正しい行いを心がけることです。