大人になって社会に出ると、思わぬ現実に直面します。
「おかしい。こんなはずではなかった」とのオンパレードです。
理想と現実のギャップに苦しめられます。
仕事を始めれば、たっぷり稼いでどんどん給料も上がって貯蓄ができるかと思いきや、なかなかそうはいきません。
収入は限られていて、なかなか経済的な余裕ができません。
食費や家賃が必要だったり、友人の結婚式があったりして、何かと出費に苦しめられます。
一人暮らしをしていればなおさらです。
悪質な詐欺に引っかかって、お金を騙し取られるケースも少なくありません。
給料もなかなか上がらず、将来が不安です。
だんだん自分は会社の一部品にすぎないと気づき始めます。
そんなとき「おかしい。こんなはずではなかった」と嘆きます。
資格取得をすれば簡単に就職できるかと思いきや、なかなかそういきません。
資格を持っているだけは食べていけないことに気づかされます。
資格はあくまで手段であり、ゴールではありません。
資格は生かし方が重要であることに気づかされます。
そんなとき「おかしい。こんなはずではなかった」と嘆きます。
海外留学をすれば、語学力がみるみる上達して、すぐぺらぺらになるかと思いきや、なかなかそうなりません。
つい同じ国の留学生同士でつるんでしまい、語学力の向上が妨げられます。
同じ国の人同士で過ごすほうが楽なので、なかなか外国人の友人もできません。
そんなとき「おかしい。こんなはずではなかった」と嘆きます。
社会に出ると、こうしたケースは山ほどあります。
学生時代はマスメディアが甘い言葉で誘惑してきます。
華やかな世界や都合の良いことばかり紹介して、都合の悪いところはあまり見せません。
マスメディアの甘い情報を信じて、甘い夢を見ていました。
マスメディアでは、夢や憧れを語ったり甘い言葉で誘惑したりして、良いところばかり見せています。
そうしたマスメディアに惑わされていたせいで、世間知らずになっていました。
「おかしい。こんなはずではなかった」と思うことがあれば、世間知らずを卒業するきっかけです。
何かの間違いであってほしいと願いますが、往々にして現実です。
思うようにいかないことがあったとき、世の中につばを吐くのではありません。
ようやく目が覚めたことを喜ぶのです。
期待が裏切られてぼうぜんとするかもしれませんが、正しい現実・世の中の真実に気づけたことは、不幸中の幸いです。
知らないままでいるより、はるかに良いことです。
知らないより知っておくほうがいい。
気づかないより気づいておくほうがいい。
それは「ようやく世の中の真実に気づけた」ということです。
ショックを受けますが、ふてくされないことです。
ようやくそこからスタートなのです。