褒めるのが下手な人は「抽象的」に褒めています。
「かわいいね」「きれいだね」「上手だね」「すごいね」という抽象的な言い方で、もやもやした表現を使います。
褒め言葉ではありますが、曖昧です。
言われた側は「どこがすごいの?」「どこがきれいなの?」「もっとはっきり言ってよ」と思っています。
曖昧に濁して適当に褒めているということは、真剣に相手のことを見ていないことであり、抽象的に伝わってしまいます。
「そのくらいいいじゃないか」と思っていませんか。
抽象的に褒めるくらいなら、誰にでもできます。
手当たり次第に「すごいね」「かわいいね」「かっこいいね」と、とりあえず言えばいいだけです。
あなたがほかの人より前進するためにも、この殻を破ってほしい。
面倒なことと思われるかもしれませんが、褒めるときには常に真剣になりましょう。
全体的な一般論より、個人のキャラクターに的を絞った言い方でないと、相手の心には響いてくれないのです。
褒め方を「抽象的」から「具体的」へと変えるだけでかまいません。
今まで「きれいだね」ともやもや褒めていたのを「耳たぶがきれいだね」と具体的な表現にして変えればいいのです。
「上手だね」という言い方を「塩加減が合っているよ。料理を作るの上手だね」と何が上手なのかをはっきりさせることです。
「すごいね」と誰もが口にする表現を「難しい漢字を知っていてすごいね」と余分に褒め言葉を付け加えるだけでかまいません。
ちょっと余分に付け加える褒め言葉が、具体性を生み、何がすごいのかという焦点を絞れます。
焦点は絞って1つにしたほうが、聞く側に感動を伝えるのです。