アイデアを出すなら、量と質の考え方が大切です。
「アイデアは、質と量のどちらが大切か」
そう聞かれたら、あなたはどう答えますか。
多くの人は「アイデアは質が大切」と考えることが多いのではないでしょうか。
たしかに質が低いアイデアなら、いくつあったところで役立ちません。
質の低いアイデアは、価値がないも同然。
アイデアの数が100あろうと1000あろうと、役立たなければ無意味です。
できるだけ質の高いアイデアのほうが素晴らしいのは間違いありません。
そのため、アイデアを考えるなら、できるだけ質の高いアイデアを考えようと意識する人が多いでしょう。
「1発目から最高のアイデアを出したい」と考える人も多いはず。
質の高いアイデアだけ出していけば、早く仕事が終わります。
ここが重要なポイントです。
アイデアで質が重要なのは事実ですが、最初から質を目指すのはよくありません。
質の高いアイデアは、膨大な量のアイデアがあってこそ生まれるものだからです。
天才でないかぎり、最初から質の高いアイデアを出すのは困難です。
普通の人がアイデアを出そうとすると、最初は常識や先入観にとらわれてしまいます。
常識や先入観にとらわれていると、平凡で当たり前のアイデアしか出てきません。
では、常識や先入観にとらわれないためにはどうすればいいか。
その方法こそ「量」なのです。
最初はとにかく量を意識しましょう。
普通のアイデアでも、変なアイデアでも、くだらないアイデアでもかまいません。
とにかく量を意識しましょう。
出して、出して、出しまくる。
頭の中を空っぽにするようなイメージで、アイデアを出し続けます。
すると、あるときからネタ切れが起こります。
ネタを出し続けるためには、視点や考え方を変えざるを得なくなります。
視点と考え方を変えると、再びアイデアが出るようになります。
ところが視点や考え方を変えたとしても、いつか再びネタ切れになります。
さらにアイデアを出し続けるためには、非常識や異次元で考えなければいけなくなります。
この段階になったとき、素晴らしいアイデアが生まれるのです。
膨大な量のアイデアを出してこそ、質の高いアイデアが出ます。
1,000件以上の特許を取得した発明王エジソンは、膨大な数のアイデアがありました。
エジソンは普段からアイデアをノートに書き留めていましたが、アイデアノートだけで3500冊もあったといわれています。
エジソンは84歳で亡くなっていますが、単純に3500冊を年齢で割ると、年間41冊のペースです。
膨大なアイデアを出したからこそ、その中からえりすぐりのアイデアが誕生したのです。
天才のエジソンでさえ、それだけの量があったのですから、普通の人はなおさら量を意識することです。
「いいアイデアが出ない」と思ったら、言い訳はせず、愚直に量を意識することです。
アイデアが少なくて困ることはあっても、多すぎて困ることはありません。
役立たないアイデアは、不採用にすればいいだけです。
「100のアイデアを出して、素晴らしいアイデアが1つ出ればいい」と考えるくらいがいいでしょう。
アイデアを出して、出して、出しまくる。
量を意識すれば、嫌でも非常識に考えざるを得ない状態に達します。
いいアイデアを出したいなら、まず質より量を意識するのが正解です。