喧嘩をする人の決まった考え方は「相手が原因でこうなってしまった」と考えていることです。
何でもかんでも相手のせいにして、自分はまったく悪くないと考えているのです。
だからよく喧嘩をします。
反省もなく謝ることもない人ほど、喧嘩が起きやすい姿勢はありません。
またその反面、喧嘩をしない人は「自分が原因で、こうなってしまったのではないか」と考えています。
喧嘩の最中だけでなく、もちろん喧嘩になりそうなときもきちんと考えています。
そうなってしまった結果があるからには、必ず原因があるのです。
「自分の言葉遣いが悪かったのではないか」
「相手のことを考えていない自分の行動に原因があるのではないか」
「相手にとってコンプレックスだったのかもしれない」
「気づかなかった自分に原因があるのではないか」
全部を相手のせいにするのではなく、このようにまず自分が悪いのではないかというふうに謙虚に考えてみるのです。
トラブルが起こるたびに自分と結びつけて考えていくと、自分を磨くためのよい機会となります。
原因があるからには、結果を見つけていけばいいのです。
子どものころ、私たちはよく道端の石ころにつまずいて転びましたよね。
そんなとき痛くて泣きはしましたが、次には「今度から気をつけよう」と考えていた経験と同じです。
ひどい経験をするからこそ「同じ経験は二度としたくない」と心から思うのです。
こんなとき、もし自分が転んだのは石が悪いからだと思えば、成長なしです。
石ころのせいにしてしまっては、自分の成長はありません。
石のせいにするのではなく、それに気づかなかった自分がいけなかったと考えれば、今度からは気をつけることができます。
成長ありということなのです。
ささいなことでも全面的に相手のせいにするのではなく、自分にも原因があると考えることです。
つらい経験をして「今度から気をつけよう。こんなところを直していこう」と見つけながら実行すれば、喧嘩はしなくなります。
大人になれば石につまずいて転ぶことがないように、精神的に成長していけば喧嘩を未然に防ぐことができるようになるのです。
ポイントは「相手のせいにするのではなく、まずは自分に原因がないか考えること」です。
かっとなっている最中は、そう簡単に考えることができませんが、時間を置いてから常に自分に非はないのかを考えていきましょう。
それが自分を向上させ、成長していくということなのです。