完璧主義者は、一度関わると、気が済むまで徹底するところがあります。
自分が関わると、完璧主義に特有の責任感が芽生え、おろそかにできなくなります。
「関わったからにはきちんとしておきたい」
「最後までやり抜かなければいけない」
「ここまで来たからには最後まで見届けたい」
もちろんおろそかにできない性格は、完璧主義の素晴らしい長所です。
一度決めたらやり抜く精神と集中力は、見習うべき点と言えるでしょう。
しかし、おろそかにできない性格は、長所であると同時に短所でもあります。
軽い気持ちで関わると、そこが地獄の始まり。
それが自分の仕事に直結することならいいですが、仕事とは無関係のことだと大変です。
途中でやめたくてもやめられなくなる。
気にしないようにしたくても、気になってしまう。
どんどん深みにはまっていき、抜け出せなくなる。
途中でやめたくてもやめにくくなると、時間・お金・労力を無駄に消耗してしまいます。
これを防ぐための方法があります。
前もって深みにはまりそうなら、いっそのこと最初から関わらないようにすればいいのです。
興味関心があったとしても、あえて近寄らず、関わらないようにします。
向こうから近寄ってくるなら、逃げるようにします。
「これは自分がすべき仕事ではない」
「もっと得意な人に任せたほうがうまくいく」
「取り組みたいけど、今は我慢しよう」
最初から関わらないのも、1つの選択肢です。
見ない、聞かない、触らない。
最初から関わらなければ、完璧主義で悩むことも苦しむこともありません。
突き放すような考え方ですが、完璧主義者にとっては自己管理の1つです。
特に難しい仕事なら、なおさらです。
仕事には、それぞれの専門家が存在します。
難しいことは、素人が対応するより専門家に任せたほうが、早くて確実です。
節約できた時間や労力は、本当に自分がすべき仕事に集中します。
そのほうが全体として、仕事の質もスピードも向上して、お互いハッピーになれます。
取り組む前に「本当に自分がしなければいけないことなのだろうか」と考えてみてください。
安易な気持ちで関わると、抜け出せなくなり、苦しむことになります。
関わる仕事の種類を減らせば、小さなことに惑わされなくて済みます。
深みにはまりそうなら、最初から関わらないのが得策なのです。