完璧主義者は「限界」に対する意識が希薄です。
限界があるにもかかわらず、直視しようとしません。
もしくは、限界を意識していません。
完璧主義者は「限界はない」もしくは「限界はいくらでも超えられる」という曖昧な考え方を持っています。
もちろん限界に挑戦することは大切です。
途中で諦めずベストを尽くすことで、自分の最高の結果を発揮できます。
限界に挑戦していくことで、昨日までの自分を超えていけます。
しかし、限界に挑戦することがすべてよいとは限りません。
自分の限界がわからない状態は、あるリスクをはらんでいます。
それは「適度の調整ができない」というリスクです。
人には、体力・能力・精神力に限界があります。
自分の限界を知らないと、思い切って挑戦できる反面、適度もわかりません。
適度とは、限界がわかってこそ設定できます。
限界がわからないと適度もわからず、適度がわからないと過度の状態になります。
実際は限界に達しているにもかかわらず「まだできる」「もっとできる」と思ってしまいます。
無謀な行動をしてしまうため、肉体も精神がぼろぼろになるまで酷使してしまう。
結果として、思わぬけがや病気に発展することも少なくありません。
そのため、まず自分の限界を知ることが大切です。
人間はちっぽけな存在です。
無限と全知全能を実現できるのは神様だけ。
物理的な肉体を伴った人間なら、誰でも限界があります。
いま一度、自分の限界を確認してみてください。
体力の限界、能力の限界、精神力の限界。
具体的な数字として表現できなくてもいいので「この辺りが限界だろう」と意識しておくことが大切です。
限界がわかるからこそ、適度の調整が可能になります。
時には「完璧の達成は不可能」と気づけることもあるでしょう。
自分の限界を知ることで、別の解決策を考えられるようになります。
自分にできないことなら、できる人に任せる選択肢があります。
1人でできないことなら、人と協力しながら進める選択肢が見えてくるでしょう。
自分の限界を知っているからこそ、考え方が洗練され、より現実的な選択肢を選べるようになります。
限界を知り、素直に認めていくことで、完璧主義から解放されます。
自分の限界を知ることが、完璧主義を治す近道です。