完璧主義者の人は、目標の達成にこだわる傾向があります。
完璧主義であるゆえに、目標の結果も完璧に仕上げたいと思う。
もちろん目標の達成は大切です。
目標の達成なくして、目的の達成もありません。
目的の達成には、目標達成の積み重ねが欠かせません。
試験や試合など、できるだけ好成績を残していけば、目的の達成にもつながるでしょう。
しかし、目標の達成に集中すると、短期的な考え方になって結果の良しあしに感情を左右されがちです。
結果が出れば、喜びや嬉しさを感じる一方、結果が出なければ、焦りやいら立ちを感じます。
完璧に仕上げたい気持ちが強いと、1つのミスや間違いに注意が向き、過敏に反応します。
1つミスをしただけで大げさに感じて動揺してしまい、目標を見失いやすいのです。
そこであらためて意識したいのが「目的」です。
完璧主義を治すなら、目標より目的の意識をしましょう。
目的の達成を意識すれば、目標の良しあしに左右されなくて済みます。
目標に多少のミスや失敗があっても、最終的な目的さえ達成できればよいので、必要以上に悩まされなくて済みます。
たとえば、大学受験です。
大学受験は、志望校に合格するのが目的です。
勉強でわからないことがあっても、まだ時間があります。
練習問題で間違ったり、模擬試験でC判定をもらったりしても、まだ本番ではありません。
ミスや間違いをしても、次に生かすチャンスが残っています。
たとえ本試験でいくつかミスや間違いをしても、合格点さえ取れれば、志望校に入学できます。
「あくまで志望校に合格するのが目的」と思えば、途中でつまずくことがあっても、安定した精神状態を保てるでしょう。
仕事のプレゼンでも同じことが言えます。
プレゼンの目的が企画を通すことなら、小さなミスや間違いがあったとしても、難しく考えすぎなくて済みます。
プレゼン資料に少し誤字脱字があっても、前後の文脈から意味が伝わるなら、問題ないでしょう。
プレゼン中に言い間違えることがあっても、すぐ訂正すれば、きちんと意図は伝わります。
「企画を通す」という目的の達成を考えていれば、完璧へのこだわりが小さくなります。
目標の達成より目的の達成を意識しましょう。
「目的さえ達成できればよい」と思えば、完璧主義の心が穏やかになります。