完璧主義者は、結果にこだわります。
理想とする完璧を実現させたいため、少しでもよい結果を出そうとします。
たしかにお金の絡んだビジネスなら、結果を出すことが必要不可欠。
きちんと結果を出さなければ、上司や顧客から評価されません。
正しい結果が出ないなら、手順や方法が間違っている可能性もあるので見直す必要もあるでしょう。
そうした成果主義の現場があるのも事実ですが、落とし穴もあります。
結果ばかり見ていると、感情の起伏も激しくなります。
結果が出たときは大喜びをする一方、結果が出なければ落胆して、純粋な気持ちで仕事を楽しみにくくなります。
また結果の良しあしに、自分の存在感が左右されます。
結果が出たときはいいですが、結果が出ないとき「自分は無意味な存在ではないか」と自己嫌悪と自己否定が加速します。
結果にとらわれていると、いつも何かに追われているような感覚に陥ります。
心配と恐怖が心の中で渦巻き、なかなか落ち着けず、精神を消耗しやすい。
最初はよくても、途中で疲れ果ててしまいやすいのです。
結果しか考えないのは、完璧主義者の悪い癖です。
完璧主義を治すには、結果ではなく、過程を楽しむようにしましょう。
もちろん結果を軽んじるわけではありませんが、いったん脇に置いて、今はひとまず過程を楽しむことに集中します。
たとえば、仕事です。
仕事をするとき、いったん結果は忘れて、過程を楽しむようにします。
考えるのを楽しむ。
調べるのを楽しむ。
相談するのを楽しむ。
仕事の過程を楽しむことに集中すれば、完璧主義に悩まされなくて済みます。
ミスや失敗があっても、それを改善点の発見と捉えることができるようになります。
たとえ思うような結果が出なくても「経験が得られた」「充実した時間だった」と喜べるでしょう。
料理を作るときも同じです。
味や出来栄えといった結果も大切ですが、いったん忘れて、過程を楽しむようにします。
献立の考案を楽しむ。
食材の買い物を楽しむ。
一つ一つの調理を楽しむ。
料理の過程を楽しむようにすれば、完璧から解放されます。
途中で間違えることがあっても「次に生かせばいい」と考えることができるようになります。
出来栄えが少し悪くても「楽しめたからいいよね」と前向きに考えられるでしょう。
過程を楽しむと、モチベーションも長く保ちやすくなるメリットがあります。
過程を楽しむことに、プラスはあっても、マイナスはありません。
根気ややる気が湧いて、わくわくしながら取り組めます。
長く続けることでどんどん成長ができ、能力と実力を身につけられるのです。
「いかに仕事を楽しむか」を意識してみてください。
考えた瞬間から、さっそく楽しい気持ちが湧いてくるはずです。