尊敬される人と言えば、どんな人を思い浮かべますか。
博識で、高いスキルもあって、素晴らしい功績を残している。
立派で優れたイメージがあるためか「完璧主義」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
たしかに完璧主義は、見習うべき点も多くあります。
納得がいくまで、突き詰める姿勢は、質の高い仕事をするうえで有利に働きます。
最高を目指す姿には、覇気があります。
妥協を許さない仕事ぶりがあるからこそ、素晴らしい仕事を発揮できます。
欠点や不足がなく仕事ができれば、上司やお客さまに喜ばれ、高い評価が得られるでしょう。
簡単に諦める人より、諦めずやり抜く人のほうが、好印象なのは間違いありません。
しかし、完璧主義は、言うのは簡単でも、実現するのは困難です。
100点満点や100パーセントは、簡単に達成できることではありません。
100点満点や100パーセントを目指す様子は、終わりなき戦いに挑んでいる姿でもあります。
完璧の達成は、不可能ではありませんが、不可能に近いと言っていいでしょう。
思いどおりにいかないことがあると、すぐ感情が不安定になります。
いつも焦っていらいらしている様子は、余裕があるとは言えません。
また、完璧主義者は、自分の方法がベストだと信じているため、自分の価値観を押し付ける傾向があります。
自分が完璧を心がけるのはよくても、相手に同じ主義を押し付けると、迷惑になります。
完璧主義が原因で、仕事の納期が遅れることもしばしば。
完璧主義者は、時に「変人」と扱われることも少なくありません。
尊敬される人の中には完璧主義者も存在しますが、それはあくまで仕事の功績が評価されているにすぎません。
仕事の姿勢や功績は立派であっても「ああなりたい」と思われることが少ないため、なかなか尊敬には結びつきにくいのです。
では、尊敬されるために必要な主義とは何か。
尊敬されるために必要なのは、完璧主義より最善主義です。
行うことができる範囲の中で最もよい状態を目指すということです。
真剣に取り組む姿は、美しくて尊く、多くの人を感動させるでしょう。
最善を尽くすから、より良い結果を残せます。
たとえ失敗しても「やるだけのことはやった」と納得できるため、満足感・充実感が得られます。
積極的に行動しつつも、身勝手な行動は慎んでいるため、周りに迷惑をかけることもありません。
どんな人でも最善を尽くす姿は、きらきら輝いて見えるようになります。
完璧ではなく最善を心がけたほうが、生き方が楽で楽しくなります。
生き生きした生き方ができるため、人からも好かれやすくなるのです。