「そうだ。尊敬されるには、お金持ちになるといいのではないか」
尊敬される方法として、高い経済力を思い浮かべる人もいるかもしれません。
たしかに「多くのお金を稼いでいる」という事実は、一見の価値があるでしょう。
お金を稼いでいるのは、仕事ができる証拠の1つと言えます。
知識・技術・コミュニケーション能力。
企画力・交渉力・プレゼン力。
ITスキル・デザインスキル・マネジメントスキル。
圧倒的な努力と工夫をしたからこそ、高い収入を得ています。
金銭感覚が優れていて、お金の価値観も素晴らしい。
無駄遣いを避け、こつこつ貯蓄を続けている姿勢は「素晴らしい努力の結晶」として尊敬に値するでしょう。
努力と苦労の結果としてお金持ちになったなら、尊敬されるのも当然です。
しかし、注意点もあります。
お金を持っているだけでは尊敬されないのです。
いくら収入が多くても、どれだけ貯蓄が多くても、お金を持っているだけでは何の役にも立ちません。
お金を持っているだけでは、ただの紙切れ。
精神安定剤くらいにはなりますが、社会を循環しないため、人を助けたり世の中に貢献したりすることはありません。
お金を持っているだけでは「だから何?」と思われるのがおちでしょう。
「すごいね」と驚かれたり「いいな」と羨ましがられたりしても、尊敬はされにくいのです。
世の中には、お金やお金持ちにネガティブな先入観を持っている人も少なくありません。
お金持ちであることをひけらかすと、尊敬どころか、ねたまれたり憎まれたりする対象になる可能性もあります。
貯めるだけで活用しないお金は、死に金です。
使う当てもなく貯め続けているだけの人は、守銭奴にすぎません。
お金を持っているだけでは尊敬されないのです。
大切なのは「持っているお金をどう使っていくか」です。
尊敬されるお金持ちは、お金を「生き金」として使っているのが特徴です。
たとえば、自己投資です。
書籍代や授業料など、自分の成長や向上のために使うお金は生き金の1つです。
お金を使った分だけ、知識や技能が身につけば、仕事力も向上します。
いずれ仕事に生かされれば、会社の発展に貢献でき、ゆくゆくは社会貢献にもつながっていくでしょう。
また、寄付という使い方も、生き金の1つです。
純粋に気持ちで行われる寄付は、世のため人のためになります。
間接的ですが、困っている人や恵まれない人たちを助けることができます。
世のため人のためになるようお金を使ってこそ、尊敬される人になれます。