執筆者:水口貴博

緊張対策に役立つ30の基本知識

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緊張の判断は、自分の気持ちより体の反応のほうが正確。

緊張の判断は、自分の気持ちより体の反応のほうが正確。 | 緊張対策に役立つ30の基本知識

「緊張をしているのか、していないのか」

「少し緊張しているのか、ひどく緊張しているのか」

緊張の判断基準は、曖昧です。

「ここまでは正常状態。ここからが緊張状態」という厳密な区別があるわけではありません。

医学的にも明確な基準や定義はありません。

そのため緊張の判断は、あくまで本人の感覚にゆだねられる場合が大半です。

自分では緊張していないつもりでも、実際は緊張していることがあります。

自分では緊張しているつもりでも、実際は勘違いということもあります。

緊張状態の判断は、どこを見ればいいのでしょうか。

まず注意したいのは、気持ちだけで判断するのは注意が必要です。

気持ちは、本人の思いや精神によってゆがめられやすいからです。

たとえば、本番を乗り越えたい気持ちが強いと、緊張していても「緊張していない」と思う傾向があります。

緊張を認めたくない気持ちが強いと、自分でも無意識のうちに事実や現実をゆがめてしまいがちです。

また見栄やエゴが関係していると、ますます見極めが難しくなります。

では、気持ちで判断できないなら、どこに注目すればいいのか。

最も注目すべきポイントは「体の反応」です。

体の反応は正直です。

緊張とは、交感神経が優位に働くことで、心や体が引き締まる状態のことをいいます。

そのため緊張すると、体に正直な反応が出やすい傾向があります。

たとえ気持ちのうえで「緊張していないつもりだとしても、体には正直に反応が表れます。

たとえば、緊張していない気持ちだったとしても、体にこわばりが自覚できるなら、緊張している証拠です。

そのほか、発汗・震え・動悸どうきなどの体の変調も、緊張を証明できる有力な判断材料になります。

発汗・震え・動悸が強くなればなるほど、緊張の度合いも強いと判断できるでしょう。

逆に自分は緊張していると思っていても、体に何も変化がなければ、緊張は勘違いという可能性があります。

体にこわばった感覚がなく、発汗も震えもないなら、さらに緊張は誤解だという可能性が高くなります。

緊張を見極めるなら、自分の気持ちより体の反応に注目してください。

緊張の判断は、自分の気持ちより体の反応のほうが正確です。

緊張対策に役立つ基本知識(4)
  • 緊張の判断は、自分の気持ちより、体の反応で確かめる。
緊張を2種類に分けて考える。
「適度な緊張」と「過度の緊張」。

緊張対策に役立つ30の基本知識

  1. 私たちは、緊張の意味や価値を学び忘れている。
  2. 緊張は、私たちの生活と切っても切れない関係。
    むやみに緊張を避けようとすると、生活の質の低下を招く。
  3. なぜ人は、緊張するのか。
  4. 緊張の判断は、自分の気持ちより体の反応のほうが正確。
  5. 緊張を2種類に分けて考える。
    「適度な緊張」と「過度の緊張」。
  6. 緊張する場面の、7つの代表例。
  7. 緊張がもたらす4つの効果。
  8. なぜ極度に緊張すると、涙が出るのか。
  9. なぜ緊張すると、手足が冷えるのか。
  10. なぜ緊張したとき、あくびが出るのか。
  11. 緊張すると、げっぷが出やすくなる原因とは。
  12. 緊張は、遺伝が関係しているのか。
  13. 緊張に強くなるための3つの精神。
    「前向きの精神」「割り切りの精神」「開き直りの精神」。
  14. 緊張対策になる食べ物。
  15. 緊張する原因を把握しないと、正しい対策も立てられない。
  16. 十分な睡眠を取っておかないと、緊張しやすくなる。
  17. 仕事を後回しにする癖は、過度の緊張を招く原因。
  18. 気合と緊張の違いは紙一重。
    違いを分ける要素とは。
  19. 緊張が過度になる原因は、エゴイズム。
  20. 適度の範囲は、状況に応じて変化する。
    変化をもたらす3つの要因とは。
  21. 原稿の棒読みは、緊張した態度より、印象が悪い。
  22. 緊張で口が渇いたとき、唾液の分泌を促す3つの対処法。
  23. 緊張と緊張感を、きちんと区別する。
  24. リハーサルの意味は、慣れるだけではない。
    自分の弱点をあぶり出す意味もある。
  25. お酒で緊張をほぐすのは誤った対処法。
  26. 緊張による不眠を、お酒や睡眠薬で解消させるのは要注意。
  27. 聴衆が明るい表情に見えてきたら、あなたが緊張に慣れてきた証拠。
  28. すべての緊張を「性格上の問題」と片付けない。
    緊張の中には病気が関係しているものもある。
  29. 緊張から解放された後こそ要注意。
  30. 「緊張したくない」と思っているうちは、まだメンタルが弱い。
    「緊張してもいい」と思うようになれば、本当に強くなった証拠。

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