世間では「緊張は病気ではない」という認識が一般的です。
人なら誰でも緊張を経験します。
スピーチ・プレゼン・面接など、人前で話さなければいけない場面では体がこわばって当然でしょう。
緊張の感じ方に個人差はありますが、多くの人から注目される場面なら、普通は緊張します。
もともと臆病や弱気の性格の人なら、特に緊張しやすいはずです。
しかし、すべての緊張を「性格上の問題」と片付けるには早すぎます。
緊張の様子が、あまりに不自然だったり、生活に支障が出るほど悪かったりするなら、別の可能性を考えたほうがいいでしょう。
それは、病気です。
緊張の中には、病気が原因で引き起こされている場合もあります。
たとえば、社交不安障害・パニック障害などです。
不安神経症の一種ですが、れっきとした病気です。
そのほか、不眠症や自律神経失調症など、緊張とは無関係であるような病気が、間接的に影響している場合もあります。
病気は、気合や根性などの精神論で簡単に対処できるものではありません。
放置や自分勝手な対策では、かえって悪化させることもあります。
病気に必要なのは、正しい治療です。
緊張が生活に支障が出るほど悪化しているなら「性格上の問題」と片付けず、一度医療機関の受診をおすすめします。
緊張に関する悩みで医療機関を受診する場合「精神科」「心療内科」が一般的です。
受診する科に迷ったときは、総合病院の受付で相談してもらうのも1つの方法です。
できるだけ初期状態のうちに受診するほうが、治療も改善も早くなります。