緊張をほぐしたいとき、お酒に頼る人もいるかもしれません。
お酒を飲んでほろ酔いになると、ストレスが和らぎ、リラックスが促されます。
お酒の主成分であるエチルアルコールには、交感神経の働きを抑え、副交感神経の働きを促す作用があります。
たしなむ程度でお酒を飲めば、気分がよくなり、一時的に緊張を忘れられるでしょう。
緊張でつらいとき、お酒を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。
しかし、お酒で緊張をほぐすのは誤った対処法です。
理由は2つあります。
第1の理由は、まず仕事中の飲酒は非常識であるということです。
いくら緊張対策とはいえ、仕事中の飲酒は不適切。
「見つからないだろう」「少しくらいなら大丈夫」と思うかもしれませんが、甘い誘惑は断ち切りましょう。
飲んでしまえばわからないように思えますが、アルコールのにおいと不自然な態度でばれます。
アルコールには、心地よい気持ちにさせる一方、思考力を低下させる悪影響があります。
アルコールは、一時的に脳の前頭葉の働きを鈍くさせるため、理性や自制心のコントロールが弱くなります。
本番前にアルコールを飲んで緊張がほぐれたとしても、別の悪影響によってミスや失敗を招くでしょう。
緊張がほぐれるなら、何でもよいわけではありません。
あくまで常識とマナーを守ったうえで、対策に取り組むことが大切です。
仕事中に限らず、試験・試合・面接など、重要な局面では飲酒を控えることが常識です。
緊張対策としてお酒に頼ると、飲酒量が増える傾向があります。
アルコールには習慣性があります。
緊張するたびにお酒を飲むと、癖になり、どんどんお酒の量が増えます。
夜に飲みすぎれば、二日酔いによって生活に支障が生じる可能性もあります。
最悪、アルコール依存症を招く恐れもあります。