緊張している人は、決まって「緊張しないように」と考えています。
大勢の人の前でスピーチをするときには、緊張しますね。
スピーチで緊張をしている人は、頭の中で「緊張するな。落ち着け」と念仏のように唱えています。
これがよくないのです。
「緊張しない」と考えることで、余計に緊張に意識が向いて、体が硬直する。
悪循環なのです。
「緊張しないように」と考えていることは、すでに緊張している証拠です。
私も、初めて会う人の前では、もちろん緊張します。
手と足が、ぶるぶる震えます。
トイレも近くなります。
そういう自分を見て「まあ、こんなものだろう」と思うようにしています。
震えている自分を受け入れる。
「人間だから緊張するよね。手が少し震えているけれど、まあこんなものだろう」
あえて、緊張を否定するのではなく「こんなものだろう」と思って受け入れるのです。
いい意味で、緊張することを諦めるのです。
開き直る。
覚悟を決めてしまう。
逃れられないと観念すれば、平然とずぶとく構えることができます。
もちろん完全に緊張が解けるわけではありませんが、いくぶん楽になります。
別に悪事を働いているわけでもありません。
開き直って、緊張を受け入れたほうが、緊張は和らぐのです。