ある日、若者の目の前に、年老いた悪魔が現れました。
怖い悪魔かと思えば、少し様子が違います。
「お金をあげよう」と言うのです。
「やったぞ。これで今すぐ大金持ちになれる」と、若者はにやりとしました。
しかし、悪魔は「1つ、条件がある」と続けました。
「時間とお金を交換しましょう」と言うのです。
「100億円をあげる代わりに、あなたの時間をください。今すぐ大金が手に入りますが、今すぐ100歳になります」
こう言われた若者は、急に笑顔が消えました。
今すぐ大金持ちになれるとはいえ、今すぐ100歳になるのは、ためらいます。
年を取ってからでは、自由な行動が限られます。
視力、体力、記憶力などが落ち、思うようなお金の使い方ができません。
人生の残り時間も、そう長くはないでしょう。
若者は、迷ったあげく、断りました。
今すぐお金を手にできるとはいえ、若さと引き替えでは意味はない、と思ったのです。
悪魔は「またか」という顔をして、うなだれ、どこかへ消えていきました。
どうやらほかの人にも、同じ対応をされたようです。
もしあなたなら、どうしていましたか。
やはり若者と同じように、断ったのではないでしょうか。
このことから、1つの事実が見えてきます。
つまり、若さの価値は、100億円以上ということです。
はっきり金額に表せませんが、最低でも100億以上の価値があります。
若い時期は、お金に苦しむことが多いですが、貧乏ではありません。
すべての若者は、すでに100億円以上の価値を手にしています。
「100億円」という有形資産は持っていなくても「若さ」という無形資産を持っているのです。
若さという素晴らしい価値に気づくことです。
経済的には貧乏でも、若さという大きな価値を手にしています。
その価値を、生かすか殺すかは、あなたしだいです。