人の体には「勝手に動いているもの」があります。
心臓の動き、胃や腸の活動、汗や皮脂の分泌などです。
自分で「動かそう」と思わなくても、勝手に動いていますね。
これらはすべて、自律神経のおかげです。
自律神経の働きのおかげで、意識しなくても、自動的に動きます。
おかげで生きていけます。
自律神経には、大きな特徴があります。
自分が意図的にコントロールできないことです。
命に関わる部分ですから、人の意思で自由にコントロールできないようになっています。
完全な自動制御というわけです。
しかし、です。
話をひっくり返すようですが、1つだけ、自律神経を意図的にコントロールできる裏技があります。
呼吸です。
呼吸と自律神経には、密接なつながりがあります。
たとえば、浅くて速い呼吸をしてみましょう。
心臓の心拍数が、上がるはずです。
次に、深くてゆっくりした呼吸を心がけてみましょう。
心臓の心拍数が落ち着くはずです。
呼吸とは、体の臓器をコントロールできる、ハンドルのようなものです。
自律神経に支配されている臓器の活動ですが、呼吸を通して、意図的にコントロールができるのです。
ちなみに、自律神経の長さをすべて合わせると、地球2周半にもなります。
つまり、呼吸をコントロールするだけで、地球2周半にも及ぶ神経を、一度にコントロールできるわけです。
大きく深呼吸してみましょう。
その瞬間、地球2周半にも及ぶ自律神経を、一度にコントロールしたことになります。
すごいことです。
呼吸は、もっともっと、大事にすべきです。
人生を豊かにしたければ、深くてゆっくりした呼吸を心がけましょう。
幸せな人は、必ず呼吸が落ち着いています。
深くてゆっくりした呼吸を心がけるほど、気持ちが落ち着き、体の臓器が活性化されます。
その結果、集中力や理解力が増して、人生が豊かになります。
贅沢な呼吸をすることで、体も人生も、もっと喜ぶのです。