失恋をした人が、よく吐く言葉があります。
「男が信じられなくなった」
「女が信じられなくなった」
失恋をするまでは「なぜそんなひどいことを言うのだろう」と思いました。
「何がきっかけでそう思ったのだろうか」
「相手の人生に何があったのだろう」
口にしている人が心配になります。
しかし、自分が失恋をしたとき、その気持ちがよくわかりました。
自分も同じ言葉を言いかけたからです。
実は私も「女が信じられなくなった」と、同じ気持ちになりました。
率直に、そう思いました。
なぜそう思ったのか。
自分を正当化させようとしたからです。
「自分は間違っていない。間違っているのは相手だ」
自分は正しく、相手に過ちがあると思いたくなります。
そう考えるほうが、不安定な心を少しでも安定させることができるからです。
失恋の苦しみが軽くなります。
まさか自分が同じような気持ちになるとは思いませんでした。
失恋をして同じ気持ちになったとき「そういうことだったのか」と、謎が1つ解けたような気になりました。
私の場合も「女が信じられなくなった」と言いそうになりました。
しかし、言いかけて、ぐっとやめました。
それを言えば、人生に絶望する気がしたからです。
言い始めると、本当に現実になってしまいそうです。
「女が信じられなくなった」と言っている自分を想像すると、醜かった。
今後一生、二度と異性と付き合えない気がしました。
異性を否定すると、付き合いはできません。
それは嫌です。
つらいことはありましたが、再起して、また誰かと付き合いたいと思っています。
相手のためだけでなく自分のためにも、異性への非難はやめたのです。