生まれたばかりの赤ちゃんは、言うことを聞いてくれません。
まだ、親の言っていることが理解できないからです。
言っていることが理解できませんから、言うとおりにしてくれなくて当然です。
それでも成長して言葉がわかるようになれば、言うとおりにしてくれるようになります。
ペットの場合も同じです。
しつけるときは、なかなか飼い主の言うことを聞いてくれません。
「言うことを聞いてくれなくて当然」と思うくらいでちょうどいい。
そもそも人の言葉がわかりませんから、言ってわかるほうがおかしいです。
特によくないしつけ方は、暴力でわからせようとすることです。
ペットが悪いことをしたとき、平手で叩いたり蹴ったりします。
ときどき見かけますが、大変残念に思います。
叩くことで、いいことと悪いことをわからせようとするのは、逆効果です。
叩かれたペットの身になってみましょう。
叩かれることで、余計に飼い主のことが嫌いになるだけです。
飼い主のことが嫌いになるから、余計に言うことを聞いてくれなくなる悪循環です。
しつけは、長期で考えることです。
すぐできなくて当然であり、何度も繰り返しながら次第に身につけていくものです。
ペットは人の言葉が理解できませんが、それでも付き合いが長くなると、次第に言っていることがわかるようになります。
飼い主の言葉ではなく、態度や雰囲気から理解してくれます。
飼い主は、ペットの行動を喜んだり悲しんだりする反応を、大げさに表現するだけでいい。
飼い主の反応を見ながら「これはいいことなのだな。これは悪いことなのだな」というのを、直感的に理解していきます。
言葉はなくても、そういうコミュニケーション手段があるのです。