私がペットを飼っているときの楽しみの1つに「ペットの理解できない行動」があります。
どんな動物にも、理解できない行動があります。
人とペットとでは生物的に大きく異なるため、人間からすると、理解ができないだけです。
必ず何か理由があります。
実のところ、飼い主が意味を知らないだけです。
たとえば、犬には「穴を掘る」という不可解な行動があります。
犬を飼ったことがある人なら、一度は目にしたことがあるでしょう。
よくよく考えてみると、理解できない行動です。
別に、土の下に宝物が隠されているわけではありません。
土を掘って何かあるのかと思ってみてみると、特に何もありません。
意味がわからない。
「なぜだろう」と思います。
そんなとき、本で調べたりインターネットで調べたりします。
すると「鎖につながれていると動けないので、単なる暇つぶしで穴を掘る」と書かれていました。
それがわかると「なるほど」と思います。
例えて言うなら、人間がストレスをためたときにする貧乏ゆすりのようなものです。
暇であったり、ストレスをためていたりします。
そういう理由がわかると、もう少し散歩のタイミングを早めたり、歩く距離を増やしたりしてあげようと思います。
もちろん犬が穴を掘る理由はほかにもいくつか存在しますが、いずれにせよ何か意味があります。
そのペットたちの理解できない行動を、少しでも理解してあげようとするのが飼い主の仕事です。
もう1つ例を挙げましょう。
犬と言えば、おしっこの仕方に特徴があります。
これも私が「理解できない!」と思ったことの1つです。
人間の場合は、おしっこをするとき、一度にすべて出し切るような形を取ります。
しかし、犬の場合は、なぜか一度にすべて出し切らない。
何度も回数を重ねて、こまめに出そうとします。
散歩に行くと、電柱があるたびに立ち止まっておしっこを少しだけします。
また次の電柱で立ち止まっておしっこを少しだけする。
「なぜそんなわけのわからないことを?」
人間からは理解できません。
そういうときも、やはり調べてみます。
すると「自分のにおいを増やして、縄張りを作るため」という理由がわかります。
犬同士にも縄張り争いがあり、自分のテリトリーを少しでも増やしたい欲求があるのだそうです。
人間が「少しでも自分の土地を増やしたい。部屋を広くしたい」という感覚に似ています。
「なるほど。そういう意味があったのか」と、合点します。
それがわかると、ペットへの見方が変わります。
穴を掘ったり、おしっこをしたりする姿を見て、飼い主としてはにやりとしてしまいます。
ペットの理解できない行動がなくなるまで、飼い主はペットの気持ちをわかってあげようとします。
ペットショップの店員に聞いてもいいです。
本やインターネットで調べるのもいいでしょう。
同じペットを飼っている先輩に聞くのもよしです。
何か答えが見つかるはずです。
だんだんペットの気持ちに近づいていけるようになります。
自分は人間であるにもかかわらず、自分が犬になったかのように、犬の気持ちがわかるようになります。
猫にも、モルモットにも、インコにも、カメにも、何か理解できない行動があるはずです。
ペットの気持ちをわかってあげようとする行動が大切なのです。