子どもを自立させる親には、口癖があります。
小さいころから何度も聞かされてきた口癖は、きっと誰の親にもあることでしょう。
親の口癖は「うるさいだけ」と思われがちですが、大切なことに気づきましょう。
親の口癖とは、教訓なのです。
何度も口にする言葉は、親には今まで生きてきた人生の中で学んだ大切な教訓です。
その教訓を子どもにも伝えたい気持ちがあるから、何度も繰り返し、口にしてしまいます。
私の祖父には「一生懸命、勉強しなさい」という口癖がありました。
すでに亡くなりましたが、生前はこの口癖を繰り返し言われたものです。
幼いころに「一生懸命に勉強しなさい」とよく言われたため「大人になれば勉強はもうできないのか」と思っていました。
私は今、社会人として働いています。
今、ようやく実感できたことですが、本当に勉強する時間がありません。
もし、これを読む読者の中に社会人がいれば、ほとんどの人がわかってくれるはずです。
社会に出てからでは、朝から晩まで会社に縛られ、なかなか勉強する時間を確保しづらい。
もちろん努力によって勉強時間をやりくりすることもできますが、学生時代ほど十分ではないのです。
勉強の価値は、失ってから初めてわかります。
私は社会に出てから「祖父が言っていたことは、こういうことだったのか」と、わかりました。
祖父は、勉強は学生時代にたくさんやると、社会に出てから楽になることを知っていました。
祖父の世代は、第2次世界大戦がありました。
自由に勉強ができる環境ではなかったそうです。
だからこそ、私にもっと勉強してほしかったのでしょう。
祖父の口癖から、若いころに苦労した情景が思い浮かびます。
祖父の人生が、口癖として表現されているのです。
あなたの親の口癖は、何ですか。
その口癖が、あなたの親の教訓です。