どうしても受け入れられない宿命があります。
宿命は受け入れるしかないとわかっているものの、受け入れられない事実があります。
どうしても前向きに受け入れられない宿命は、どうすればいいのでしょうか。
反面教師として受け入れればいいのです。
反面教師として受け入れれば、宿命を受け入れたことになります。
「自分はこうならないようにしよう」と反面教師として考えたとき、宿命を前向きに受け入れたことになります。
少なからず考え方が前向きになります。
「つらい痛みを教えてくれてありがとう。おかげで人を苦しめることがどんなにつらいか、よくわかった」
そう思うことができます。
自分の父親がいつもお酒を飲んでは家族に暴力を振るっている環境で育った人が、逆にお酒を飲まない人生を歩むことがあります。
酔って暴力を振るっている父を見て「こんな父にはならないぞ」と反面教師により、お酒の怖さ、むなしさを実体験から知ります。
お酒を飲みすぎるとどうなるのかを、父親は教えてくれたと考えれば、大切なことを教えてくれたと考えることができます。
虐待をする親に関してもそうです。
子どもを叩いたり殴ったりする親がいれば、子どもはどんな気持ちになるのかを知ることができます。
そういう経験をしたことがない人しかわからなければ、その経験は自分の持ち味になります。
人に優しくできます。
親がいない人は、親のいない子どもはどれだけ寂しい思いをするのかを、自分の身をもって知ることができます。
苦しさ、悲しさ、つらさを、ほかの人より知ることができます。
両親がいる人にはわからない気持ちを知っているがゆえに、その後、献身的な生き方をすることができるようになります。
どうしてもマイナスとしか思えない事実は、受け入れたくはありません。
しかし、反面教師として受け入れればいいのです。
反面にするのですから、大きなマイナスほど、大きなプラスになります。
ひっくり返すと言うことです。
ちょうどオセロの黒がひっくり返って、白へと変わるようなイメージです。
真っ黒なオセロほど、裏は真っ白のはずです。