映画『トップガン』を見ただけで、戦闘機を操れるようになるわけではありません。
見ているだけで習得は不可能です。
車の運転も同じです。
助手席で運転を見ているだけで、自分も運転ができるようになるわけではありません。
実際に手にとって、触れて、感じる必要があるのです。
車の教習所では、筆記試験だけでなく、実技試験があります。
体を動かし、五感を総動員させて、学ぶことが必要です。
「わかったつもり」は、頭の中だけの話であって「本当にわかった」わけではありません。
成長とは、体験すること以外、ほかなりません。
体験するまでは「わかった」とは決して言うことはできません。
それは頭の中でわかっただけであって、幻想なのです。
適当にイメージを膨らませて思い描いているだけです。
経験してもいない人が「わかった」と言えば、嘘になります。
たとえば、今ここに「おいしそうな料理」があるとします。
おいしそうだからとはいえ、本当においしいかどうかはわかりません。
実際に食べた人からの話を聞いて「おいしかったよ」と言われても、実際に食べてみるまで本当においしいかどうかはわかりません。
もしかしたら、自分には合わない味かもしれません。
癖のある料理かもしれません。
どんなにわかりやすい説明を聞いても、食べてみるまでは「わかったつもり」で「わかること」はできないのです。
とやかく言わず、人から話を聞く暇があれば、実際に自分が食べてみれば、その瞬間に「わかる」のです。
体験は、ありふれた言葉ではありますが「成長=体験」しかないのです。
体験以上の学びはありません。
海外旅行も行ったことがない人の話は、味気がありません。
自分が経験しておらず、本を読んだだけの話ですから、ガイドブックのような説明口調になります。
一度でも海外旅行を経験すれば、どんなガイドブックより具体的に話ができます。
すがすがしい空気を感じたり、実際に現地の音を聞いたり、見たり触れたりしているからです。
五感を通して実際に経験して、初めて「理解」ができ「わかる」ことができるのです。