電車に乗っていると、転がる空き缶を見かけることがあります。
誰かが飲んだ後、電車内に置いたままにしたのでしょう。
わざと置いたままにしたとは限りません。
捨てるつもりだった空き缶を、うっかり電車内に置き忘れただけかもしれません。
電車が停車と発進を繰り返すたびに、空き缶が「ころころ」と音を立てて電車内を転がります。
周りのみんなは知らないふりです。
空き缶が転がっていることに気づきながらも、自分のものではないので、見て見ぬふりをします。
中には、足元に近づいてきた空き缶を、さりげなく蹴飛ばす人もいます。
足元に空き缶があると落ち着かないので、遠くに追いやりたいのでしょう。
本人はわからないように蹴っているつもりですが、周りからは意外とよくわかります。
電車が停車と発進を繰り返すたびに、空き缶があちこち転がります。
空虚な音といい不安定な動きといい、何とも落ち着かないのです。
こうした状況に遭遇したら、心がけたいことがあります。
空き缶が自分のところに転がってきたら、手元で拾って隅に立てておきましょう。
これだけのことです。
空き缶を立てると、安定して転がらなくなります。
余裕があれば、電車が止まったとき、外にいる駅員さんに渡すか、ごみ箱に捨てるかすればいいでしょう。
そのままごみとして拾って処分してもかまいません。
ごみであるのは明らかですから、誰も文句は言わないはずです。
これだけのことで、再び電車内が落ち着きます。
周りの乗客も「ありがとう」と心の中で感謝してくれるはずです。