セミナーではたいてい最後に質疑応答の時間があります。
「それでは質疑応答に入ります。質問がある方は挙手をお願いします」
このとき、気になるマナー違反を見かけることがあります。
挙手して当てられるやいなや、一度に複数質問する人がいます。
「質問が3つあります。最初に質問は○○。次の質問は○○で、最後の質問は○○です」
たしかに気になることが複数あるのは珍しいことではありません。
質問したいことが複数あるなら、まとめて伝えたほうが手っ取り早く感じるでしょう。
だからといって、一度に複数質問するのは印象が良いとはいえません。
まず一度に複数質問すると、講師は頭の中が混乱して答えにくくなります。
質問を覚えたり整理して考えたりするのが大変になり、答えにくくなります。
講師がうまく答えられない場合、恥をかかせることもあるでしょう。
また一度に複数質問をすればするほど、がつがつした厚かましい印象を与え、反感を買うことにもつながります。
周りで聞いている人は、心の中で「3つも質問するなんてずうずうしい」と感じ、眉をひそめるでしょう。
悪い意味で顔を覚えられてしまい、講師からも周りからも嫌われる原因となります。
良かれと思ってたくさん質問したくなりますが、質疑応答の場では注意が必要です。
質問したいことがいくつかあるとはいえ、欲張って全部質問するのはよくありません。
セミナーで質問するときは「1回につき1つ」が基本です。
質問したいことが複数あるなら、最重要の1つに絞って質問するのが賢明です。
どうしても追加で質問したいことがあるときは「多くても2つまで」がルールです。
ただし2つ目の質問は、1つ目の質問に関連したものにしてください。
1つ目に関連した質問なら、講師も負担が軽くなって答えやすくなります。