仕事が納期に間に合わなかったり、成果物に不良があったりするときがあります。
上司や取引先に報告すると「いいですよ」と許してくれるかもしれません。
嫌な顔を一つも見せることはありません。
寛大な上司や取引先であれば、にこにこしながら優しい言葉をかけてくれるでしょう。
「よかった。許してもらえた。なんて優しいのだろう」
笑顔で許してもらえると、なおさら救われます。
叱られると思っていたのに、あっさり許してくれることがあるでしょう。
ほっと胸をなで下ろすかもしれませんが、ここは要チェックの場面です。
上司や取引先の「いいですよ」を真に受けてはいけません。
言葉のまま受け取らないほうがいい。
少なからず評価が落ちていると考えるのが妥当です。
表向きは寛容な態度に見えますが、実際は心の中で「この程度の人なのか」と思われています。
にこにこしながら言っていても、心の内では残念に感じていることが少なくありません。
「許してもらえたから、また遅れても大丈夫だね」と思い、優しい言葉に油断していると、痛い目に遭います。
何度も繰り返していると、どんどん評価が落ちていき、いずれ見限られることになります。
「いいですよ」ではなく「もういいですよ」と言われたら、さらに深刻です。
「もういいですよ」は「もう次はありません」という意味であり、戦力外通告と同じです。
次の契約更新は絶望的なのです。
上司や取引先の「いいですよ」と言われても、真に受けるのは要注意です。
ビジネスでも、本音と建前があります。
「実際は残念に思われている」「減点につながっている」と受け止め、きちんと反省しましょう。
優しい言葉の裏にある「本音」に気づくことが大切です。
がみがみ叱られることはなくても、がみがみ叱られたのと同じくらい反省することです。
同じ失敗を繰り返さないよう、仕事の進め方や時間の使い方を見直して、具体的な対策を講じてください。
優しい言葉ほど、実は厳しいのです。