まず才能についての話をする前に、重たい話を1つさせてください。
なぜ人がこの世に存在しているのかというお話です。
才能を見つけ、磨き、生かす話をするうえで、この話を初めにしておきたいのです。
「人は何のために生きているのか」というところを整理しておかないと、これからの話の意図がうまく伝わっていかないと思います。
少々堅い話になりますが、ほんの少しだけお時間をください。
この世に存在している人すべて、みな自分の力でこの世に誕生したのではなく「誕生させられた」という状態で生まれてきました。
頼んでもいないのに、父と母がこの世に送り出してきたのです。
「ある第三者」によって自分が作り出され、この世に送り出されたということです。
「気づけば、この世にいた」という感覚が正直なところでしょう。
あなたも私もこの世に「生み出された」わけです。
私も自分の力でこの世に出てきたわけではなく「気づけば」この世にいました。
では、なぜ人間が交尾をして、子を産み続けていくのかというと、その一番の目的は「種の存続のため」です。
長く種を生存させ生き永らえるために、ライオンもシカも、ヒラメや金魚も交尾の末、子どもを産み、種の生存を目指しています。
自分の力では自分を作り、生むことはできず、生んでもらうしかないのです。
しかし、種の存続だけが目的ではありません。
ここからが大切なところです。
神はもう1つ「ある目的」を願って、この世に私たちを送り出しました。
その目的が幸せと喜びです。
初めに自分の力で誕生することはできず「誕生させられた」と言いました。
では、何のためにこの世に誕生したのかというと幸せと喜びという目的を果たすために生まれてきたわけです。
使わされた命、すなわちこれを「使命」と言います。
人によって特別な能力を持った人がいます。
絵を上手に書ける人、上手に歌が歌える人、上手に文章を書ける人、上手に話ができる人。
不思議なことに、初めからこうしたことが得意であったり、そうなるような環境に初めから置かれていたりする場合があります。
障害を持った人も同じです。
障害をつらいと感じる人が多いでしょうが、だからこそ痛みやつらさがわかり、ほかの人にはできないことができるようになります。
「初めからそうであった」
「そうなるしかない状況におかれていた」
「生まれと育ちが、そうさせた」
人生という演劇において幸せと喜びを達成すべく、あらかじめキャスティングとストーリーがあるのです。
こうした状況を幸せと喜びのためにぜひ活用しなさい、という神様からのプレゼントなのです。
この世を少しでも素晴らしくするために、生き物それぞれに特別な能力を与えて、生きている間に活用してほしいのです。
才能は、神様からのプレゼントと考えましょう。
目的を達成してほしいがゆえに、初めに才能のタネを植え付けてくれたのです。